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Z0370 帰命本願鈔諺註 湛澄 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z08_0088A01: 各有願力。共接引攝受。此所謂淨土易
Z08_0088A02: 也。已上●(七八)西要鈔。たとへば。きみ。臣を愛す
Z08_0088A03: るには仁をもてし。臣きみにつかふるには忠をもて
Z08_0088A04: するがごとく。佛はいつくしみふかくませば。一念を
Z08_0088A05: もすてじとちかはれたり。機は忠あるべければ。多念
Z08_0088A06: にはげめとすゝむるぞかし。機の多念にと思ふ心ざ
Z08_0088A07: し。佛の一念をも。おぼしめす御心ざしに相應しなば。
Z08_0088A08: 感應水月にひとしく。往生のみち。そらに通じ侍り
Z08_0088A09: なん。已上愚迷發心集。或フニント日別之所作
Z08_0088A10: 退屈M(シテ)企。此故堪尙。心
Z08_0088A11: ルヿ云云西。要抄。たゞしか〻る悲願に
Z08_0088A12: あまへて。心ざしゆるゝかにあるべからず。くらゐを
Z08_0088A13: 上品にあてがひて。心行を急にすべきものなり。已上
Z08_0088A14: (七九)念佛は易行なり。本願は一念をもすて給はず
Z08_0088A15: とて。身のたふるところをおこたり。力のをよぶとこ
Z08_0088A16: ろをつとめざるは不義のいたり。かだましき心なり
Z08_0088A17: と。老僧の推量あしかるべきにあらず。世人の心は。ま
Z08_0088A18: ことにしかあるなり。解脫上人。若M(シテ)而不
Z08_0088A19: 歟。期スルレノソヤ哉。將任セテ而緩慢ナル
Z08_0088A20: 歟。緩慢其ソヤレノ哉。若思ハハ愚癡之至者。速
Z08_0088B01: 愚癡。若讓ラハ懈怠之過者。何
Z08_0088B02: 已上
Z08_0088B03: 南無阿彌陀佛 六月二十六日註此卷了
Z08_0088B04: 歸命本願鈔下本諺註
Z08_0088B05: 修行者又問ていはく。(一)本願のなかの機と。心と
Z08_0088B06: 行と別の子細なく。我らがつたなき程にかなへりと
Z08_0088B07: いふ事。あきらかにうけ給はりひらきぬ。(二)このぶ
Z08_0088B08: ん(分)にて(三)往生をとげん事は。若不生者不取
Z08_0088B09: 正覺とちかひたまふ。佛の願力に乘ずるゆへ也と。の
Z08_0088B10: たまはせつるいはれは。さからさかし)とおぼゆるや
Z08_0088B11: うなれども。(四)なを。ひし(必至)とも心えと(解)か
Z08_0088B12: れ侍らぬといへは。(五)老僧のいはく。人ごとにみ
Z08_0088B13: なそのしき(式)にて侍るぞとよ。(六)凡夫の往生
Z08_0088B14: は。本願に乘ずるゆへとまでは。たれ〱もみ〻なれ
Z08_0088B15: てぞ侍らんなれども。(七)まさしく願に乘ずとは。い

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