浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0081A01: | げざるべからず。た▲詮ずるところ。無道心のいたす |
Z08_0081A02: | 所なり。已上死心ノ新禪師曰ク。奉ルレ勸メ二諸人ニ一。十二時中。 |
Z08_0081A03: | 不レ間テ二公私ノ幹辨ヲ一。近キレ賓ニ接𪜈レ客ヲ。忙中ニ取リレ靜ヲ。閙 |
Z08_0081A04: | 裡ニ偸テレ閑ヲ。記取M(シテ)念スルヿ二阿彌陀佛ヲ一。或ハ百聲千聲萬 |
Z08_0081A05: | 聲シ。以テ爲二日課ト一。畢マテレ世ヲ受持セハ。卽生レン二彼ノ國ニ一。已上● |
Z08_0081A06: | (四四)本願には。かならずしも數をさだめず。一念十念 |
Z08_0081A07: | までもおさめらる〻なり。上人ノ云ク。名號を相續せん |
Z08_0081A08: | ためなり。かならずしも數を要とせずと云云。●(四五) |
Z08_0081A09: | 念佛が往生の正業なり。數珠は念佛の數とりなり。數 |
Z08_0081A10: | をとるは懈念せざらんがためなり。世間至愚の男女。 |
Z08_0081A11: | よるひる數珠ばかりをくりつ〻。是を往生の業とお |
Z08_0081A12: | もへり。よくおしゆべき事なり。すでに。もろこしの崔 |
Z08_0081A13: | 婆。わが朝の紀吉住などは。數珠をもたず數をおぼえ |
Z08_0081A14: | ず。ひたすらとなへて往生をとげぬ。これ現證にあら |
Z08_0081A15: | ずや。なを此事。女人往生傳にしるしたれば。かれを見 |
Z08_0081A16: | 給ふべし。○摠じて和字の物には。數珠をず▲とかく |
Z08_0081A17: | なり。しゆをかへせばすになるゆへなり。又西要抄下 |
Z08_0081A18: | 卷。第二の問答を見るべし。○予むかし關東にて。ある |
Z08_0081A19: | 宗匠の說をき〻侍りしに。石淸水の神詠とかやいふ |
Z08_0081A20: | 歌を引て。た〻手にず▲をくり居ても。佛神のよろこ |
Z08_0081B01: | び給へば。往生の業なりとす〻められぬ。これゆ〻し |
Z08_0081B02: | きひが事なり。數珠をとらば。おのづから念佛すべき |
Z08_0081B03: | をよころび給ふなるべし。つゐに念佛せねば本願に |
Z08_0081B04: | 乘ぜず。なにとてか往生をとげん。いはんやかの神詠 |
Z08_0081B05: | いづれの集にあるやらん。出處たしかならず。たゞ例 |
Z08_0081B06: | の妄傳なり。たとひ古老の說なりとも。典故なき事を |
Z08_0081B07: | ば信ずべからす云云。●(四六)唐の白居易の頌なり。樂 |
Z08_0081B08: | 天は西方の行者にて。諸部の往生傳にのせたり。日記 |
Z08_0081B09: | 故事大全ニ云ク。唐ノ白居易。字ハ樂天。下邳人生レテ七月ニM(シテ)。 |
Z08_0081B10: | 能ク展テレ書ヲ指M(シテ)二之無ノ二字ヲ一。雖二百タヒ試ト一不レ差ハ。其ノ |
Z08_0081B11: | 聰明出ルヿ二於天性ヨリ一如シレ此ノ。後登ル二貞元十四年進士ニ一。 |
Z08_0081B12: | 貞元ハ德宗ノ年號。官至ル二刑部尙書ニ一。少年有二高資一。又加フ二學文之功ヲ一。故ニ其ノ成就スル者不レ小カラ也。 |
Z08_0081B13: | ●(四七)樂天云ク。予カ年七十二。不ル三復事セ二吟哦ヲ一。看レハレ |
Z08_0081B14: | 經ヲ費シ二眼力ラ一。作セハレ福ヲ畏ル二奔波ヲ一。何ヲ以カ度シ二心眼ヲ一。 |
Z08_0081B15: | 一聲阿彌陀。行ニモ也タ阿彌陀。坐ニモ也タ阿彌陀。縱饒 |
Z08_0081B16: | 忙キヿ似𪜈レ鑽ルニ。不レ廢セ二阿彌陀ヲ一。日暮テ而途遠シ。吾カ生 |
Z08_0081B17: | 已ニ蹉跎タリ。普ク勸ム二法界ノ衆ヲ一。同ク念シ二阿彌陀ヲ一。達人ハ |
Z08_0081B18: | 冷ク可レ笑フ。多ク却ク二阿彌陀ヲ一。達人ハ作モ恁ン麽。不達ハ |
Z08_0081B19: | 又如何。旦暮淸淨ノ心ニ。但タ念セヨ二阿彌陀ヲ一。已上在リ二千決疑鈔ニ一。諸上善 |
Z08_0081B20: | 人詠歸元直指ハ字少シ相違ス。●(四八)世のまぎれのひまなきうちに |