浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0077A01: | とてや。まづあづけをく十こゑなるらん。●(一八)臨 |
Z08_0077A02: | 終の十念も。をのがちからにて成就せんとおもは▲。 |
Z08_0077A03: | 相違し侍りなん。た▲佛の御はからひをたのむべ |
Z08_0077A04: | し。上人ノ云ク。平生ノ念佛ト。臨終ノ念佛ト。全同ニM(シテ)無レ異。 |
Z08_0077A05: | 設ヒ雖レ作スト二平生念佛之想ヲ一。頓ニ死レハ者卽是臨終之念 |
Z08_0077A06: | 佛也。設ヒ雖レ作スト二臨終稱名之思ヲ一。命延ヌレハ者卽爲ナル二 |
Z08_0077A07: | 平生之持念ト一也已上要義鈔。●(一九)慈と悲とをわけて父 |
Z08_0077A08: | 母といふなり。佛の後見なれば心もとなき事なし。● |
Z08_0077A09: | (二〇)御約束の名號をとなへゐて。心も行も。平生も |
Z08_0077A10: | 臨終も。佛をうちたのみて。此身をまかせたてまつる |
Z08_0077A11: | べし。他阿上人の歌に。かぢをさへわれとはとらぬ波 |
Z08_0077A12: | 路かな。西ふく風に舟をまかせて。●(二一)念佛鏡ニ |
Z08_0077A13: | 云ク。又念佛ハ。喩ハ如二孩子ノ哭スル聲ノ一。父母〓聞テレ之ヲ急キ |
Z08_0077A14: | 來テ相救ヒ。飢タルニハ卽チ與ヘレ食ヲ。寒ケレハ卽與ヘレ衣ヲ。熱ハ卽 |
Z08_0077A15: | 與ヿレ凉ヲ。是レ父母ノ力ナリ。非ス二是レ子ノ能ニ一。念佛之人モ。亦 |
Z08_0077A16: | 復如レ是。唯タ知レハレ念フヲレ佛ヲ。佛大慈悲ナリ。尋テレ聲ヲ卽救玉フ。 |
Z08_0077A17: | 所有ノ罪業ヲ。佛與ヘ二滅却ヲ一。所有ノ病患ヲハ。佛與ヘ二差却ヲ一。 |
Z08_0077A18: | 所有ノ諸障ヲハ。佛與ヘ玉フ二滅却ヲ一。猶レ如クニ二父母養フカ一レ子ヲ |
Z08_0077A19: | 相ヒ似タリ。已上倭名鈔ニ云ク。嬰兒ハ。蒼頡篇ニ云ク。女ヲ曰レ嬰ト。 |
Z08_0077A20: | 男ヲ曰レ兒ト。一ニ云ク嬰ハ孩兒美止利古一ニ云ク孩ハ始テ生セル小 |
Z08_0077B01: | 兒也。已上廣韻ニ云ク哭ハ哀聲也。已上●(二二)彌陀の悲母。衆 |
Z08_0077B02: | 生を一子にかなしみ。我等の稚子に名號の乳をく〻 |
Z08_0077B03: | め。凡夫の嬰兒を。大悲の膚にあた〻め給ふなり。○ |
Z08_0077B04: | わびてとは。佗の字なり。字彙ニ云ク。佗傺ハ失レ志貌。已上 |
Z08_0077B05: | ●(二三)いかなる赤子も。物のほしきと。さむきとを |
Z08_0077B06: | ばしるごとく。をろかなるわれらも。此世の無常なる |
Z08_0077B07: | 事と。後生のまよふべき事とは。あぢきなくかなしき |
Z08_0077B08: | なり。○あぢきなしとは。史記には無爲の字なり。遊仙 |
Z08_0077B09: | 窟には無常とも書なり。せんかたなき心なり。●(二四) |
Z08_0077B10: | 大集經月藏分ノ偈ニ云ク。視ルヿ二於諸ノ衆生ヲ一。如シ三母ノ |
Z08_0077B11: | 念スルカ二一子ヲ一。已上●(二五)西方合論ニ云ク。如キ二一綫之 |
Z08_0077B12: | 蟻孔ノ一。能ク穿ツ二連山之堤ヲ一。是レ水之力ニM(シテ)。非ルカ二蟻ノ力ニ一 |
Z08_0077B13: | 故ニ。又タ如キ二一葉之葦席ノ一。能ク運フ二萬斛之舟ヲ一。是レ風ノ |
Z08_0077B14: | 之力ニM(シテ)。非ルカ二葦ノ力ニ一故ニ。已上●(二六)此句は往生 |
Z08_0077B15: | 禮讚ニあり。西山ノ鈔ニ云ク。尋ル二南無阿彌陀佛ノ稱名之 |
Z08_0077B16: | 聲ヲ一也。酬テ二乃至十念ノ願ニ一來タマフ。故ニ尋ル二稱名ノ聲ヲ一也。 |
Z08_0077B17: | 已上●(二七)わが念佛のこゑをたづねて來迎あるな |
Z08_0077B18: | り。明禪法印ノ云ク。赤子念佛がよきなり。已上●(二八)多 |
Z08_0077B19: | 念も本願なり。一念も本願の名號なり。すくなきもお |
Z08_0077B20: | ほきも。往生の業なり。○しかるに當世の念佛者は。か |