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Z0370 帰命本願鈔諺註 湛澄 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z08_0076A01: 。不錯不亂。已上●(一一)われら無始より
Z08_0076A02: このかた。隨分の善根をも修しつらめども。三毒
Z08_0076A03: の火にやかれ。六賊のためにかすめられて。一善
Z08_0076A04: をだにも。たくはへざりつる身の。此度本願の名
Z08_0076A05: 號をとなへ。無上の功德。もとめざるにをのづ
Z08_0076A06: から得たり。是を本願にあづけて。佛を(カタ)(ウド)
Z08_0076A07: とす。すこしもなにのおそれかあらん。○六塵とは。色
Z08_0076A08: 聲香味觸法なり。南山。云何。塵-汙M(シテ)
Z08_0076A09: ヲ〓。故淨心誡觀。𣵀槃經。六大
Z08_0076A10: 者。卽外六塵也。能ルカ一切善法已上
Z08_0076A11: すむるは劫の字なり。戒疏。公白ニM(シテ)而取ルヲ
Z08_0076A12: 已上●(一二)貪欲瞋恚愚癡を三毒といふ。法界次第
Z08_0076A13: 。通M(シテ)ルハ者。以鴆毒。惱壞スルヿ之甚
Z08_0076A14: 鴆毒。以-壞スルヲ出世善心。故
Z08_0076A15: 已上華嚴經。三毒猛火恆熾然タリ。無始ヨリ
Z08_0076A16: 休息已上隨相論。欲三火。此
Z08_0076A17: ルカ三義火。一クカ衆生一切善根
Z08_0076A18: 。二ニハ三煩惱能使。卽有
Z08_0076A19: ニハクカ三界已上●(一三)一こゑむな
Z08_0076A20: しき事なし。●(一四)これ疏の文なり。記主上人
Z08_0076B01: スルカ助業。名正業。對スルカ不定業
Z08_0076B02: 定業也。所-以念佛一行。濁正定業者。彼
Z08_0076B03: 。唯明セリ念佛。大願業力。接-引M(シテ)衆生。百卽
Z08_0076B04: 百生。萬一失故也。已上●(一五)右の上人の詞を
Z08_0076B05: 甘心解釋するなり。●(一六)むかしより諸家の往生
Z08_0076B06: 傳に。さかんに異香紫雲の事をのせたり。是を往生の
Z08_0076B07: 祥瑞とす云云。されば世間の念佛者。まさしく異香も
Z08_0076B08: 薰せず。紫雲もたなびかねば。往生の瑞相なしとおも
Z08_0076B09: へり。その異香紫雲は。なを佛のちかひに。必としもな
Z08_0076B10: き事なれば。ともかくもあれ。不取正覺とちかひ給へ
Z08_0076B11: る念佛の聲ほど。たしかなる決定往生のしるしはな
Z08_0076B12: きなり。松陰顯性房云。心の專不專を論ぜず。南無阿
Z08_0076B13: 彌陀佛ととなふるこゑこそ。詮要と眞實におもふ人
Z08_0076B14: のなきなり。已上●(一七)かまへてとは。ねんごろにす
Z08_0076B15: すむる詞なり。○ま心とは。眞實の心なり。さればす
Z08_0076B16: ずろにとなふる一こゑをも。若不生者の御胸の中に
Z08_0076B17: おさめをくべし。佛の念力にて功德も增長し。魔事の
Z08_0076B18: おそれもなし。まことにたしかなるあづけどころな
Z08_0076B19: り。佛も一大事の正覺をかけ給へる名號なれば。油斷
Z08_0076B20: なくまほり給ふなり。○爲尹是も又花のうてなのため

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