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Z0370 帰命本願鈔諺註 湛澄 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z08_0074A01: こはくはげむべきなり。(六五)一念功たへ(妙)にし
Z08_0074A02: て往生決定ならば。いよ〱多念をこそはげむべけ
Z08_0074A03: れ。(六六)た▲しはげめと。す〻むるにつきて。いか
Z08_0074A04: 程までといふきは(隆限)はあるべからず。た▲身のた
Z08_0074A05: (堪)へ。心のをよばん程なるべし。(六七)その中に每
Z08_0074A06: 日百遍が身にたへたるもあるべし。千遍がこ〻ろの
Z08_0074A07: をよぶもあるべし。乃至三萬六萬も。機にしたがひて
Z08_0074A08: はげみえんまで也。(六八)在家の人は。まぎる〻なか
Z08_0074A09: にはげみえん程。出家の人は。のどかならんにつけて
Z08_0074A10: はげみえん程。(六九)又いたづらなるいとまに。をこ
Z08_0074A11: たらじばやとはおもへども。などやらんわす(忘)ら
Z08_0074A12: れんは。ちからなき懈怠の機なれば。それもはげみて
Z08_0074A13: 思ひいだされんほど也。(七〇)すべて人によりて。事
Z08_0074A14: こと(異)なるべし。さらにひとつら(一列)にはある
Z08_0074A15: べからず。(七一)機にしたがひて。行の多少はともか
Z08_0074A16: くもあれ。いづれもその心ざしの。いつはりなからん
Z08_0074A17: までを。身のぶん(分)とすべし。(七二)おほかたは。
Z08_0074A18: 行住坐臥。不時處諸緣と侍れば。(七三)時
Z08_0074A19: をきらはず。所をいはず。緣によらず。た▲たちゐ(居)
Z08_0074A20: お(起)きふ(臥)しに行住坐臥となふべし。(七四)
Z08_0074B01: 念佛に{()(ライ)}{イヤナシ}日本紀訓といふ事はあるべからず。いか程も
Z08_0074B02: 申ぞ。うやまふにて侍らん。(七五)さても。もとよりを
Z08_0074B03: こたりが(勝)ちなりし身の。いと▲(彌)老につか
Z08_0074B04: れ。やま(病)ふにくたびれて。しばしおきゐ(起居)
Z08_0074B05: る事だにもかなはずなりぬ。まして威儀をうるはし
Z08_0074B06: (善)くする事はまれなり。た▲いつとなくおびと
Z08_0074B07: (帶解)き惠心の句ひれふ(〓臥)し源語ながら。猶さ
Z08_0074B08: りともと。出離を期する事は。淨土の一門ならで。又い
Z08_0074B09: づれの敎にかあるや。(七六)か〻るにつけても。す▲
Z08_0074B10: ろに本願がかたじけなくおぼえ。念佛がたうとく侍
Z08_0074B11: るぞとよ。(七七)さればとてあなかしこ。源語かなひ
Z08_0074B12: ぬべからん心を。ゆるしはす(過)ぐすべからず。(七八)
Z08_0074B13: いかにもやすきに事をよするは。かだまし(姦)きが。
Z08_0074B14: いたす所ならんかしと。をしはかり(推量)も。ように
Z08_0074B15: 樣。能惡)くかりぬべ(可)くや。(九七)

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