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Z0370 帰命本願鈔諺註 湛澄 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z08_0072A01: ゑをきこしめすに。一子の慈悲いかでかやすき事を
Z08_0072A02: えん。(二四)されば。穢土をい(出)で。淨土にうまれ
Z08_0072A03: ん事は。しかし(倂)ながら。佛の御ちから也。たすけ
Z08_0072A04: 給へと思て。名號をとなふるのみぞ。おのがはげむ所
Z08_0072A05: なる。(二五)化佛菩薩尋聲到。(コヱヲタツネテイタル)(二六)た
Z08_0072A06: のもしき慈悲の父母なれば。た▲かまへておさなき
Z08_0072A07: 子の。母をよば(呼)ふおもひをなして。こゑにまか
Z08_0072A08: せて來迎をまつべし。(二七)あなかしこ。こざかしき
Z08_0072A09: (小黠)心ありて。往生をうたがふ事なかれ。(二八)又
Z08_0072A10: (二九)いかに妄念に申まじへたる念佛も。往生の定
Z08_0072A11: 業となる也。(三〇)そのゆへは。もとより罪惡深重の
Z08_0072A12: 機の。妄念と▲まりがたかるべしとは。佛もおぼしめ
Z08_0072A13: しまうけたるらん。そのうへに。おこされたる本願な
Z08_0072A14: れば。にごれる念佛を。いな(否)とにてはよも侍ら
Z08_0072A15: じ。(三一)されば中路の白道も。なみをふみてあゆむ
Z08_0072A16: べしとこそみえたれ。(三二)いはんや。人ごとにその
Z08_0072A17: 日の數遍にとりむかふおり(時)は。まづいかにも往
Z08_0072A18: 生の思ひより。申そ(初)めらる〻事なれば。念々の
Z08_0072A19: 念佛は。みな(皆)もと(本)のやくそくにかへりて。
Z08_0072A20: はじめの心ざしにをさまりぬ。(三三)又初の願心と後の廻向を分て二
Z08_0072B01: 段とすしどけなく。(無四度計)申ちらしたる念佛なれど
Z08_0072B02: も。のちにかならず。とりあつめて。極樂に廻向する
Z08_0072B03: 思あり。この時。妄念はをのづからえら(選)びす
Z08_0072B04: (捨)てられ。念佛は悉くえら(選)びと(取)られて
Z08_0072B05: けがる〻所なく。みな淸淨の業となる也。(三四)され
Z08_0072B06: ば。かまへて口ばかりにもあれ。となへをくべき也。
Z08_0072B07: (三五)をはりに廻向せん時。心ざしとひとつになる
Z08_0072B08: べきがゆへに。(三六)妄念と〻も(共)にても申たら
Z08_0072B09: ん念佛の。つゐ(終)にいたづら(徒)なる事は。ゆめ
Z08_0072B10: 〱侍まじ。水火の二河をかへりみず。念々にわすれ
Z08_0072B11: ざれといふこの心なるべし。(三七)又せめて千遍萬
Z08_0072B12: 遍申しつ▲けんに。妄念おこりて心やましくば。源語
Z08_0072B13: 中々一念十念づ〻なりとも。つねにとなへてみ給へ
Z08_0072B14: かし。(三八)餘念はよも侍らじ。たとへば河をわたる
Z08_0072B15: 時は。水のたえま(絕間)をまつ事なし。た▲そのなが
Z08_0072B16: る〻うへをふめば。あまさへ(剩)あしのしたの水が
Z08_0072B17: せか(堰)る〻やう(樣)に。われら貪瞋の河ふかく
Z08_0072B18: して。妄念のながれやむ(止)事なけれども。南無阿
Z08_0072B19: 彌陀佛と申せば。かへりて。こゑのしたの妄念は。を
Z08_0072B20: のづからやむ也。(三九)かやうに申つけぬる念佛は。

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