浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0050A01: | は。いか▲と思ふより。佛にはとをざかり。(八七)わ |
Z08_0050A02: | ろきにつけても。さりとては。たすけ給へと思ふより。 |
Z08_0050A03: | 佛にはちかづきたてまつるなり。(八八)本願によ(倚) |
Z08_0050A04: | り。の(離)きのさかひ(界)は。この心のす〻(進)みし |
Z08_0050A05: | りぞ(退)くあは(交)ひにて侍るべし。(八九)すなは |
Z08_0050A06: | ち(九〇)善導大師の。(九一)南無者卽是歸命との給 |
Z08_0050A07: | へるも。南無といふは。たすけ給へといふことば(言) |
Z08_0050A08: | と釋する也。そのことばのした(下)に三心あるべけ |
Z08_0050A09: | れば。亦是發願廻向之義ともいふなるべし。阿彌陀佛 |
Z08_0050A10: | 者。卽是其行とは。助け給ふべき本願の名號なればな |
Z08_0050A11: | り。しかれば。南無阿彌陀佛と〻な(唱)ふるは。たす |
Z08_0050A12: | け給へ阿彌陀佛といふことばなり。いふことばに。思 |
Z08_0050A13: | ふ心はあらはる〻ゆへに。(九二)南無阿彌陀佛と。と |
Z08_0050A14: | なふることばに。たすけ給へ阿彌陀佛とおもふ心あ |
Z08_0050A15: | りとしられたり。これによりて。十こゑ佛をねんずれ |
Z08_0050A16: | ば。十願十行ありといへり。以テノ二此義ヲ一故ニ。必ス得二往 |
Z08_0050A17: | 生ヲ一との給へば。たのもしかるべき事ぞかし。(九三) |
Z08_0050A18: | されば。と(左)してもかく(右)しても。つみふかき |
Z08_0050A19: | 身のかこつかたには。たすけ給へとにてあるべき也。 |
Z08_0050A20: | (九四)世にこえたる御慈悲なればとおもふのみこ |
Z08_0050B01: | そ。又なくたのもしき事にては侍るめれ。(九五)さて |
Z08_0050B02: | さて。このごろの學生たちの中に。かく罪人をすてぬ |
Z08_0050B03: | 本願の。心やすき事を申たてんとて。罪をは▲かるま |
Z08_0050B04: | じきやうに。いひなさる〻人おほし。(九六)さればと |
Z08_0050B05: | て。つみをよき物といはんとにては。よも侍らじなれ |
Z08_0050B06: | ども。ひが〱しからん機は。き〻あやまりぬべきぞ |
Z08_0050B07: | かし。さればすゑ〲には。邪見なる義ども〻。きこ |
Z08_0050B08: | ゆるにや。返々あさましき事也。(九七)すべて罪をか |
Z08_0050B09: | へりみぬものは。身のわろき事をしらず。身のわろき |
Z08_0050B10: | 事をわすれぬれば。又たすけ給へとおもふ心もなし。 |
Z08_0050B11: | たすけ給へと思ふ心をす〻めんためにも。ことに罪 |
Z08_0050B12: | 業をおそるべき也。本願にほこりて。つみを心やすく |
Z08_0050B13: | おもはん人は。はじめは信心のあるに〻たりとも。の |
Z08_0050B14: | ちにはたすけ給への心もなくなるべし。よく〱よ |
Z08_0050B15: | うい(用意)あるべき事をや。(九八)又人のつねにう |
Z08_0050B16: | たがひあ(堪)ひたるやうは。たとへば。智惠才學は |
Z08_0050B17: | いらず傍トノ字ヲ入テ見ルベシ。もあれ。おなじくたすけ給へと思 |
Z08_0050B18: | ふとも。骨髓にとお(イほ)り(徹)て。ふか〻らんこそ |
Z08_0050B19: | 往生をもせめ。我らが心は。さまでもなし。た▲かた |
Z08_0050B20: | (形)のやうなる心ざしにては。かなふべしともおぼ |