浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0051A01: | えず。(九九)又しらず。佛もさ程によは〱しからん |
Z08_0051A02: | 心なりとも。すてじとまでは。ちかはれずもやなンどお |
Z08_0051A03: | もひあへり。(一〇〇)かやうのうたがひは。ひたすら |
Z08_0051A04: | にくからざれども。(一〇一)さりとては佛の本願は。 |
Z08_0051A05: | さるをも。(一〇二)すてじとちかはれたらんには。そ |
Z08_0051A06: | のうへを。なをよもとは。(一〇三)いか▲うたがふべ |
Z08_0051A07: | き。凡夫のぶんざい(分齊)の心は。つよくとても何程 |
Z08_0051A08: | の事かあらん。(一〇四)とても。佛の御ちからにてう |
Z08_0051A09: | まるべくば。をのがちからは。よはくとても。それに |
Z08_0051A10: | よるべからず。わが心ざしのつよからんよりは。佛の |
Z08_0051A11: | 願力のつよからんこそ。たのもしかるべきに。わが心 |
Z08_0051A12: | ざしの。よはければとて。佛もいか▲とあやぶ(危)む |
Z08_0051A13: | は。(一〇五)願力をいやしむになるぞかし。た▲かま |
Z08_0051A14: | へて。をのがちからのよはからんにつけても。いと▲ |
Z08_0051A15: | (彌)佛の御ちからをたのむべき也。(一〇六)又いか |
Z08_0051A16: | に。よは〱しからん心ざしまでも。すてらるまじき |
Z08_0051A17: | 事は。うたがひやは侍る。(一〇七)そのゆへは。すで |
Z08_0051A18: | に機をさだむる時。いたりてをもき。五逆までをおさ |
Z08_0051A19: | (攝)め。行を願ずる時は。いたりてすくなき。一念ま |
Z08_0051A20: | でをたてたり。心をとらん時。いか▲。又いたりてよ |
Z08_0051B01: | はき心ざしまでをも。おさ(攝)められざらん。(一〇八) |
Z08_0051B02: | いはんや。つみふかき機ならば。心もしたがひてをろ |
Z08_0051B03: | かに。行あさきものならば。心ざしもをのづからうす |
Z08_0051B04: | かるべきいはれにてこそあれ。(一〇九)しかあるに。 |
Z08_0051B05: | 機と行とのつたなきを。すくはんための本願に。心は |
Z08_0051B06: | ふか〻らんをと。ちかはれたらんは。あたら(惜)本 |
Z08_0051B07: | 願のよきかたは(醜。片輪)なるべし。(一一〇)さしも五 |
Z08_0051B08: | 劫まで案じ給ひけむ善巧の。さるてづ〻(手筒)なる事 |
Z08_0051B09: | やは侍るべき。(一一一)かやうのことはり(理)をも |
Z08_0051B10: | て(以)思ふに。いかにあさき心ざしなりとも。いつは |
Z08_0051B11: | りなく。たすけ給へとだにも思ふならば。往生にふそ |
Z08_0051B12: | くは(不足)あるべからず。(一一二)おほよそ(大凡) |
Z08_0051B13: | 生死をいづる事の。かた(難)にはあらず。發心する |
Z08_0051B14: | 事の。かたかりしゆへに。過去遠々。生死悠々たりし |
Z08_0051B15: | 身の。(一一三)このたび彌陀の本願にあひて。わづか |
Z08_0051B16: | に。たたすけ給へと思ふばかりの心をおこ(發)して。 |
Z08_0051B17: | 往生のほい(本意)をとげん事は。ひとへに佛の御ち |
Z08_0051B18: | からぞかし。(一一四)か〻るみのり(法)をき〻えつ |
Z08_0051B19: | るむかしのむくひ。うれしくこそと。宿因おもひつ▲ |
Z08_0051B20: | けて。悲喜こも〲ながれ氣(流氣)なり。(一一五) |