浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0022A01: | 旣ニ以テ二念佛往生之願ヲ一。而爲ス二本願中之王ト一也。 |
Z08_0022A02: | 已上●(八一)是を念佛往生の願となづく。○此抄三卷 |
Z08_0022A03: | も此願文の次第なり。上卷は十方衆生の四字にあた |
Z08_0022A04: | り。中卷は次の十二字。下卷は後の八字をのぶるなり。 |
Z08_0022A05: | ●(八二)これはまづ摠じて判ず。●(八三)八方上下 |
Z08_0022A06: | を十方といふ。その中のいきとしいけるものを衆生 |
Z08_0022A07: | といふ。了慧上人ノ云ク。衆生ハ廣ク通ス二善惡男女ノ衆機ニ一。 |
Z08_0022A08: | 已上○祐法師ノ云ク。衆ト共ニ生スレ世ニ。故ニ名ク二衆生ト一。已上● |
Z08_0022A09: | (八四)諸佛もしかね給へる。十惡五逆の機を。たすけ |
Z08_0022A10: | んとて。おこし給へる。大悲の本願なれば。惡人を本と |
Z08_0022A11: | すといふなり。○ほいは本意なり。伊勢物語愚見抄○もともは。 |
Z08_0022A12: | 最なり。○𣵀槃經ニ云ク。如キレ有ンカ二七子一。然モ於テハ二病者ニ一。 |
Z08_0022A13: | 心則偏ニ重シ。如來モ亦爾ナリ。於二諸ノ衆生ニ一。非レ不二平等ナラ一。 |
Z08_0022A14: | 然𪜈於テハ二罪者ニ一。心則偏ニ重シ。略抄○了譽上人ノ曰ク。當流ノ |
Z08_0022A15: | 相傳。於テ二本意ニ一二アリ。一ニ者能化ノ本意。上機ヲ爲レ要ト二ニハ |
Z08_0022A16: | 大悲ノ本意。下機ヲ爲レ本ト●(八五)當流には。此八字を橫の |
Z08_0022A17: | 三心とならふなり。●(八六)至心は至誠心なり。信樂 |
Z08_0022A18: | は深心なり。欲生我國は廻向心なり。●(八七)たすけ |
Z08_0022A19: | 給へとおもふ歸命の一念にて不足なきなり。此むね |
Z08_0022A20: | 中卷に問答あり見るべし。○大經ニ云ク。取テレ要ヲ言レ之ヲ。 |
Z08_0022B01: | 已上孝經注疏ニ云ク。以テレ一ヲ管スルヲレ衆ヲ爲レ要ト。已上●(八八) |
Z08_0022B02: | 十念といふは。佛の法身を憶念するにもあらず。佛の |
Z08_0022B03: | 相好を觀念するにもあらず。彌陀の名號を稱念する |
Z08_0022B04: | 事なり。乃至十念とは。平生多念の行者はいふにおよ |
Z08_0022B05: | ばず。臨終にた▲十念したらんものまでをすてじと |
Z08_0022B06: | の心なり。高祖大經ノ記ニ云ク。言二乃至ト一者。從リレ多向フレ |
Z08_0022B07: | 少ニ之言也。已上○當流の義には。是を臨終の十念と |
Z08_0022B08: | いふなり。述聞鈔ニ云ク。本願ノ十念ト。成就ノ一念ト。皆 |
Z08_0022B09: | 可シレ限ル二臨終ニ一也云云。●(八九)念佛せんものを。かな |
Z08_0022B10: | らずうまれしめんと。ねがひ給ふを願といひ。うまる |
Z08_0022B11: | まじくは。みづからも佛にならじとちかひ給ふを。誓 |
Z08_0022B12: | とは申なり。なをくはしきむねは下卷に註すべし。○ |
Z08_0022B13: | 盆經ノ疏ノ記ニ云ク。成正覺トハ。顯ス二今ノ果滿ヲ一。梵ニハ云二 |
Z08_0022B14: | 阿耨多羅三藐三菩提ト一。此ニハ云二無上正等正覺ト一。正ハ以テ |
Z08_0022B15: | 簡ブレ邪ニ。覺ハ卽昭了ナリ。已上●(九〇)これ摠じて佛法の |
Z08_0022B16: | 大旨なれば。おほよそといふ。○上には略して願文を |
Z08_0022B17: | 解し。以下は機敎堪不の相をしめす。●(九一)顯密權 |
Z08_0022B18: | 實。●(九二)これ少緣にあらざれば大事といふ。○た |
Z08_0022B19: | とへば。人の水をのみて。冷暖自知するがごとく。みづ |
Z08_0022B20: | から身のほどをはかりしるべし。此敎はわが機に相 |