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Z0370 帰命本願鈔諺註 湛澄 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z08_0020A01: (五四)若紫の卷に。ふかき里は。人ばなれ心すごくと
Z08_0020A02: 有。○山あひの夜のけしきおもひやるべし。●(五五)
Z08_0020A03: 佛前にひざまづきて念佛せしが。いつともなくその
Z08_0020A04: ま〻にてねぶり入たるなり。夕顏の卷に。女君はさな
Z08_0020A05: がらふしてと有。○更。サナガラ日本紀。皆悉(サナガラ)。萬葉。それ
Z08_0020A06: ながらの心なり。●(五六)たひまくらいくたひ夢の
Z08_0020A07: さめぬらん。おもひあかしのむまや〱と。拾遺愚草●(五
Z08_0020A08: 七)白氏文集。老眠早。○此心を。
Z08_0020A09: 夫木抄千里。おひてぬる目は〻やさめぬとこしなへに。夜半。
Z08_0020A10: にあくれはねてのみそふる。○按ずるに。是は向阿上
Z08_0020A11: 人。五十七八歲の頃の事なり。眞如堂緣起にも。元享の
Z08_0020A12: 比とあり。●(五八)ねぶれる內の事なれば。いつまい
Z08_0020A13: れりとはしらず。○なつかしくゐよりてとは。むつま
Z08_0020A14: しげに。ちかく座したるさまなり。○うちかたらふを
Z08_0020A15: とすとは。物がたりするこゑのきこゆるなり。●(五九)
Z08_0020A16: 二人の內に。その一人は。ちかきところよりまいり給
Z08_0020A17: へる體なり。たび〱。しはぶきせらる〻こゑをきく
Z08_0020A18: に。ことのほかの老僧なるべし。○いとおひたりとは。
Z08_0020A19: はなはだとしよれる人となり。をのれからとは。人が
Z08_0020A20: らの事なり。人體も殊勝にて。いかさま道心ふかく。知
Z08_0020B01: 解ある人とみへたり。○これあに異人ならんや。本尊
Z08_0020B02: の變化なるべし。眞如堂緣起にも。如來の變作疑なし
Z08_0020B03: と侍る。信ずべし〱。●(六〇)今一人は。初發心の修
Z08_0020B04: 行者なるべしと見ゆ。鎭西上人。出家人。無
Z08_0020B05: 住處。天竺。震旦ニハ。謂遵行沙門。日
Z08_0020B06: ニハ修行者也。已上●(六一)○是まで序分なる
Z08_0020B07: べし。△以下正宗分に六番の問答あり。卷ごとに二問
Z08_0020B08: 二答なり。●(六二)本師とは釋尊なり。般舟讚に本師釋迦とあり。前には彌陀を
Z08_0020B09: 本師といへり。○一代とは。統紀。一代者通M(シテ)八相。別M(シテ)ハ
Z08_0020B10: 五時已上諸敎とは。大小權實の敎法なり。弘決
Z08_0020B11: 。非已上○機根とは。上中下の機。利鈍の
Z08_0020B12: 諸根なり。機は可發の義なり。根は可生の義也。○萬差
Z08_0020B13: とは。多端の義なり。○逗ずるとは。相應する義なり。法
Z08_0020B14: 華玄義。夫。機レハナラ。敎
Z08_0020B15: 衆多也。已上字書。逗或。物相投合スル也。
Z08_0020B16: 已上●(六三)釋尊の御入滅より。五百年を正法といひ。
Z08_0020B17: 次の千年を像法といひ。その後の萬年を末法とす。一說
Z08_0020B18: ○安樂集。當今末法ニM(シテ)五濁惡世ナリ。唯
Z08_0020B19: 淨土一門ノミ。可通入ナリ已上垂裕記。諸
Z08_0020B20: 佛滅後法有三時。今玆釋迦正法。像法各一千載ナリ

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