浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0020A01: | (五四)若紫の卷に。ふかき里は。人ばなれ心すごくと |
Z08_0020A02: | 有。○山あひの夜のけしきおもひやるべし。●(五五) |
Z08_0020A03: | 佛前にひざまづきて念佛せしが。いつともなくその |
Z08_0020A04: | ま〻にてねぶり入たるなり。夕顏の卷に。女君はさな |
Z08_0020A05: | がらふしてと有。○更。サナガラ日本紀。皆悉。萬葉。それ |
Z08_0020A06: | ながらの心なり。●(五六)たひまくらいくたひ夢の |
Z08_0020A07: | さめぬらん。おもひあかしのむまや〱と。拾遺愚草●(五 |
Z08_0020A08: | 七)白氏文集ニ云ク。老眠早ク覺テ常ニ殘スレ夜ヲ。○此心を。 |
Z08_0020A09: | 夫木抄千里。おひてぬる目は〻やさめぬとこしなへに。夜半。 |
Z08_0020A10: | にあくれはねてのみそふる。○按ずるに。是は向阿上 |
Z08_0020A11: | 人。五十七八歲の頃の事なり。眞如堂緣起にも。元享の |
Z08_0020A12: | 比とあり。●(五八)ねぶれる內の事なれば。いつまい |
Z08_0020A13: | れりとはしらず。○なつかしくゐよりてとは。むつま |
Z08_0020A14: | しげに。ちかく座したるさまなり。○うちかたらふを |
Z08_0020A15: | とすとは。物がたりするこゑのきこゆるなり。●(五九) |
Z08_0020A16: | 二人の內に。その一人は。ちかきところよりまいり給 |
Z08_0020A17: | へる體なり。たび〱。しはぶきせらる〻こゑをきく |
Z08_0020A18: | に。ことのほかの老僧なるべし。○いとおひたりとは。 |
Z08_0020A19: | はなはだとしよれる人となり。をのれからとは。人が |
Z08_0020A20: | らの事なり。人體も殊勝にて。いかさま道心ふかく。知 |
Z08_0020B01: | 解ある人とみへたり。○これあに異人ならんや。本尊 |
Z08_0020B02: | の變化なるべし。眞如堂緣起にも。如來の變作疑なし |
Z08_0020B03: | と侍る。信ずべし〱。●(六〇)今一人は。初發心の修 |
Z08_0020B04: | 行者なるべしと見ゆ。鎭西上人ノ云ク。出家ノ人。無ク二住 |
Z08_0020B05: | 房一無キ二住處一者ヲ。天竺。震旦ニハ。謂二之ヲ遵行ノ沙門ト一。日 |
Z08_0020B06: | 本ニハ謂二之ヲ修行者ト一也。已上●(六一)○是まで序分なる |
Z08_0020B07: | べし。△以下正宗分に六番の問答あり。卷ごとに二問 |
Z08_0020B08: | 二答なり。●(六二)本師とは釋尊なり。般舟讚に本師釋迦とあり。前には彌陀を |
Z08_0020B09: | 本師といへり。○一代とは。統紀ニ云ク。一代ト者通M(シテ)指二八相ヲ一。別M(シテ)ハ |
Z08_0020B10: | 在リ二五時ニ一。已上諸敎とは。大小權實の敎法なり。弘決ニ |
Z08_0020B11: | 云ク。非ヲレ一ニ曰レ諸ト。已上○機根とは。上中下の機。利鈍の |
Z08_0020B12: | 諸根なり。機は可發の義なり。根は可生の義也。○萬差 |
Z08_0020B13: | とは。多端の義なり。○逗ずるとは。相應する義なり。法 |
Z08_0020B14: | 華玄義ニ云ク。夫レ敎ハ本ト逗スレ機ニ。機ニ旣ニ不レハレ一ナラ。敎モ亦 |
Z08_0020B15: | 衆多也。已上字書ニ云ク。逗或ハ作レ投ニ。物相投合スル也。 |
Z08_0020B16: | 已上●(六三)釋尊の御入滅より。五百年を正法といひ。 |
Z08_0020B17: | 次の千年を像法といひ。その後の萬年を末法とす。一說 |
Z08_0020B18: | ○安樂集ニ云ク。當今ハ末法ニM(シテ)現ニ是レ五濁惡世ナリ。唯 |
Z08_0020B19: | 有テ二淨土ノ一門ノミ一。可キ二通入ス一路ナリ。已上垂裕記ニ云ク。諸 |
Z08_0020B20: | 佛滅後ノ法有二三時一。今玆釋迦ノ正法。像法ハ各一千載ナリ。 |