浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0019A01: | とよむなり。枕草子ニ云。とより見ん人はおかしう。內 |
Z08_0019A02: | にいかなる人のあらんとおもひぬへし。春曙抄四又これは |
Z08_0019A03: | 伊勢物語に。と見かう見といへる。と見の義にて。左右 |
Z08_0019A04: | をきつと見たることなるべし。此との字。上に付ても |
Z08_0019A05: | きこゆれども。上へ付るがよきなり。●(四五)さいは |
Z08_0019A06: | いの事を。をもひいだせるなり。○是は時なり。●(四六) |
Z08_0019A07: | けふとは十五日なるべし。○感應とは。衆生の方より |
Z08_0019A08: | 佛を念ずる心を感といふなり。佛の御方より。その心 |
Z08_0019A09: | をあはれみ。利益をほどこし給ふを應といふなり。後 |
Z08_0019A10: | 中書王。極樂ノ讚ニ云ク。雖二一念ト一兮必ス感應ス。喩フ三之ヲ |
Z08_0019A11: | 巨海ノ納ルニ二涓露ヲ一。出二本朝文粹第十二一宗鏡錄ニ云ク。感ハ是レ能感 |
Z08_0019A12: | 屬ス二衆生ニ一。應ハ是所應屬スレ佛ニ。己上○十齋日に十佛を |
Z08_0019A13: | 念する事あり。十五日は彌陀にあたれり云云。○又三 |
Z08_0019A14: | 十日に三十佛を配當する事有。その時も彌陀は十五 |
Z08_0019A15: | 日なり。紀齊名の勸學會の詩序にも。念スルヿ二極樂之 |
Z08_0019A16: | 尊ヲ一一夜。山月正ニ圓ナリとあり。●(四七)是は處なり。 |
Z08_0019A17: | ●(四八)眞如堂ちかき事なり。利物偏增とは。本尊の |
Z08_0019A18: | 利生。日を逐てしげき心なり。西方要決ニ云ク。末法ノ萬 |
Z08_0019A19: | 年ニハ。餘ノ經悉ク滅M(シテ)。彌陀ノ一敎ノミ。利スルヿレ物ヲ偏ニ增ス。 |
Z08_0019A20: | 已上この時は眞如堂。神樂岡にあり。今その地を本眞如 |
Z08_0019B01: | 堂といふ。吉田山の東の方なり。北白河よりちかし。● |
Z08_0019B02: | (四九)わざとまいるが本儀なるに。此つゐでといへ |
Z08_0019B03: | ば。疎略に似て心にか〻るとなり。●(五〇)をろそか |
Z08_0019B04: | ならぬ心なり。北白河まで來給ふ事も。往〓の道をた |
Z08_0019B05: | だし給はんがためなり。●(五一)眞如堂は。一條院の |
Z08_0019B06: | 御宇。正曆三年に戒算上人の開基なり。鈴聲山眞正極 |
Z08_0019B07: | 樂寺となづけて。慈覺大師の御作。彌陀の靈像を安置 |
Z08_0019B08: | し給へり。此本尊の靈驗。他にことなる事は。世間その |
Z08_0019B09: | かくれなし。なを緣起にあればゆきて見るべし。通夜 |
Z08_0019B10: | とは。夜もすがら佛前にして。念誦などする事なり。● |
Z08_0019B11: | (五二)後漢書ノ來歙傳ニ云ク。臣夜ル人定テ後。已上○亥 |
Z08_0019B12: | の時を人定といへば。四つの頃か。日本紀に人定をゐ |
Z08_0019B13: | のときと點せり。○程は時分なり。○には。やすめ字な |
Z08_0019B14: | り。●(五三)はれたるそらの嵐の。軒端をはらふが。自 |
Z08_0019B15: | 然に念佛のこゑをそふるなり。あかき月の御堂の棟 |
Z08_0019B16: | をてらすが。佛の光明をますに似たるさまなり。藤原 |
Z08_0019B17: | 爲雅ノ詩序ニ云ク。夜宿レハ二極浦之波ニ一。靑嵐吹テ兮皓月 |
Z08_0019B18: | 冷シ。靑嵐は晴嵐と同し。皓ハ韻會ニ云ク潔白也。○いらかとは。和名鈔ニ云ク。釋名ニ |
Z08_0019B19: | 云ク屋脊ヲ曰レ甍ト。和名伊良賀○そらとはおしはかりていふ |
Z08_0019B20: | なり。念佛衆生。攝取不捨は。觀經の要文なり云云。● |