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Z0370 帰命本願鈔諺註 湛澄 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z08_0018A01: 也。同見同行等。竝已上資持記
Z08_0018A02: 受隨一等ナリ。故同法已上●(三〇)たがひに
Z08_0018A03: 久しくうちたえてをとづれぬよしなり。●(三一)
Z08_0018A04: その處さへわする〻ほどなれば。ゆく衞もしれず。
Z08_0018A05: ●(三二)里の者に。その處をとふなり。●(三三)さす
Z08_0018A06: がに庵のかたはあれども。あれはてたるよしなり。
Z08_0018A07: 髣髴の字を。文選にほのかと訓ず。むかしみしに似た
Z08_0018A08: るなり。○なめりとは。をしはかることばなり。●(三四)
Z08_0018A09: いにしへみたりしごとくにはなくて。あれはてた
Z08_0018A10: る體なり。●(三五)これは秋の頃の事なり。そのけ
Z08_0018A11: しき。をしはかるべし。○あとは。すみあらしたるあと
Z08_0018A12: なり。○かすかとは。ほのかなる心なり。又あはれにさ
Z08_0018A13: びしき心もあり。●(三六)そのやうなる人やありし
Z08_0018A14: と。とふなり。●三七)去年の秋の比。臨終正念にして
Z08_0018A15: 身まかりたまひぬ。●(三八)かの僧。往生の後。たう
Z08_0018A16: とげなる比丘尼。そのあとにすめるなるべし。○けし
Z08_0018A17: かるとは、あやしきすがたなり。いやしげなる尼なり。
Z08_0018A18: 恠の字なり。○けふしもたがひてとは。いつも內にあ
Z08_0018A19: るに。けふにかぎりて。外へゆきしにこそとかたるな
Z08_0018A20: り。源氏物語若紫の卷に。けふしもはしにおはしまし
Z08_0018B01: けるかなと有。是まで里人の返答なり。●(三九)さだ
Z08_0018B02: めなき世のならひは。さうあるべきことはりながら。
Z08_0018B03: ●(四〇)おなじ佛の國にうまれんとねがふ心も。い
Z08_0018B04: よ〱す〻むなり。○愚迷發心集。永一佛
Z08_0018B05: 淨土之緣已上●(四一)なごりは。おもかげの殘る
Z08_0018B06: 事なり。花のうへとは。極樂のはちすのうてな〻り。●
Z08_0018B07: (四二)先き立て往生したる人。わが身は蓮臺のかた
Z08_0018B08: はらによりゐて。はなの半をのこしをきて。娑婆にて
Z08_0018B09: の同行の人をまつなり。さて此二句は。もろこしの法
Z08_0018B10: 照禪師の語なり。五會法事讚下。各留半坐
Z08_0018B11: 花葉。待閻浮同行。寄娑婆修行。念
Z08_0018B12: 念精勤M(シテ)睡眠スル已上(初句葉字。他部ニハ臺。古今兩ナカラ。讚本ナル耳。)此文の心
Z08_0018B13: を。新千載集漸空上人見せばやと花のなかばを殘しても。たれふ
Z08_0018B14: る里の我をまつらん。○閻浮とは。須彌山の南なる海
Z08_0018B15: のうへにある所なり。具には閻浮提といふ。わが朝も
Z08_0018B16: その內なり。衆經音義。閻浮者。從
Z08_0018B17: 舊譯ニハ穢樹。提ト者略也。應提鞞波。此ニハ
Z08_0018B18: 已上●(四三)遊仙窟に行狀の字を。ありさまと
Z08_0018B19: 訓す。○うつりは遷の字なり。●(四四)とみればとい
Z08_0018B20: ふは。家の內より家の外を見る義なり。內外をうちと

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