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Z0370 帰命本願鈔諺註 湛澄 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z08_0016A01: ナリ。故震旦。新婆沙ニハ脂那。西域記云
Z08_0016A02: 。此聲竝與震旦。眞丹相近。故。竝
Z08_0016A03: 已上●(一〇)黑谷とは。法然上人の御事也。生年十
Z08_0016A04: 八歲にして。叡山西塔の黑谷に隱居し給へり。かの山に五箇の別
Z08_0016A05: 處あり。黑谷はその隨一也。それ〱善導の御疏は。智證大師の請來
Z08_0016A06: なり。しかれども時運いまだいたらずして。世にしる
Z08_0016A07: 人まれなりき。三百歲を經て後。承安五年の春。法然
Z08_0016A08: 上人。はじめて妙義を發明し給へるより。此疏一天に
Z08_0016A09: 流布し。念佛の弘通こ〻に花さかりなり。これよりさ
Z08_0016A10: きに行基菩薩。空也上人等の諸師。をの〱念佛をひ
Z08_0016A11: ろめられしに。法然上人の化導のみかくのごとくさ
Z08_0016A12: かりなる事は。一向專修のをしへ。佛願にかなひ。下
Z08_0016A13: 機に應じて。はなはだ古今にひいでたるゆへなり。十
Z08_0016A14: 勝論。夫光明。黑谷之兩傑者。是彌陀悲母之
Z08_0016A15: 應現矣。勢至慈尊之降誕也。故慈雲廣。悲雨普
Z08_0016A16: ケリ焉。已上●(一一)淨士一宗の經釋をまなび。順次往
Z08_0016A17: 生の正行をならふなり。四遠とは。四方のとをき國な
Z08_0016A18: り。○法花玄義。敎者聖人被ムル之言也。又
Z08_0016A19: 。行進趣已上吳都賦。臨四遠而特
Z08_0016A20: 已上●(一二)穢は穢土なり。此娑婆をいとひはなる
Z08_0016B01: る也。淨は淨土なり。かの極樂をねがひもとむる也。○
Z08_0016B02: 天は一天下なり。○三藏法數。以ルヲ四趣五
Z08_0016B03: 濁等穢惡。是穢土已上法苑珠林。世界皎
Z08_0016B04: ナル。卽淨所居。名已上
Z08_0016B05: (一三)ならはしとは。世間の風俗なり。ことわざとは。
Z08_0016B06: つねにいふ事也。諺の字。(コト)(ワザ)の字なり。淨土宗の勸
Z08_0016B07: 化。あまねく天下に流布し。僧俗貴賤。珠數をとらざ
Z08_0016B08: るを耻辱とし。賢愚男女。あくまで念佛の法門をきく
Z08_0016B09: 事となれり。○にの字は助語なり。●(一四)大かたと
Z08_0016B10: は。大槪の義なり。凡夫の往生は。本願に乘ずるゆへ
Z08_0016B11: とまでは。たれ〲もしりがほなり。●(一五)安心と
Z08_0016B12: は。心づかひのありさまなり。起行とは。そのをこな
Z08_0016B13: ひをなす事なり。○子細の二字を。こまやかと訓ず。○
Z08_0016B14: 淨土名目見聞。何ルヤ安心耶。答。所求所
Z08_0016B15: 歸去行之三ルカ之故。問。何ルヤ起行
Z08_0016B16: 乎。答。起M(シテ)ルカ已上安心起行の字は禮讚
Z08_0016B17: にあり。●(一六)法然上人御往生の後。念佛をひろむ
Z08_0016B18: る僧。五畿七道にみち。面〱に上人の御弟子と名乘
Z08_0016B19: て。その義を水火にあらそひ。その論を蘭菊にいたせ
Z08_0016B20: り。あにたゞ四流六派のみならんや。○允堪發眞鈔

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