浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0016A01: | 方ナリ。故ニ云ク二震旦ト一。新婆沙ニハ云二脂那ト一。西域記云二至 |
Z08_0016A02: | 那ト一。此ノ聲竝與二震旦。眞丹一相近シ。故ニ知ヌ。竝ニ屬ス二梵 |
Z08_0016A03: | 音ニ一。已上●(一〇)黑谷とは。法然上人の御事也。生年十 |
Z08_0016A04: | 八歲にして。叡山西塔の黑谷に隱居し給へり。かの山に五箇の別 |
Z08_0016A05: | 處あり。黑谷はその隨一也。それ〱善導の御疏は。智證大師の請來 |
Z08_0016A06: | なり。しかれども時運いまだいたらずして。世にしる |
Z08_0016A07: | 人まれなりき。三百歲を經て後。承安五年の春。法然 |
Z08_0016A08: | 上人。はじめて妙義を發明し給へるより。此疏一天に |
Z08_0016A09: | 流布し。念佛の弘通こ〻に花さかりなり。これよりさ |
Z08_0016A10: | きに行基菩薩。空也上人等の諸師。をの〱念佛をひ |
Z08_0016A11: | ろめられしに。法然上人の化導のみかくのごとくさ |
Z08_0016A12: | かりなる事は。一向專修のをしへ。佛願にかなひ。下 |
Z08_0016A13: | 機に應じて。はなはだ古今にひいでたるゆへなり。十 |
Z08_0016A14: | 勝論ニ云ク。夫レ光明。黑谷之兩傑ハ者。是レ彌陀悲母之 |
Z08_0016A15: | 應現矣。勢至慈尊之降誕也。故ニ慈雲廣ク覆ヒ。悲雨普ク |
Z08_0016A16: | 灑ケリ焉。已上●(一一)淨士一宗の經釋をまなび。順次往 |
Z08_0016A17: | 生の正行をならふなり。四遠とは。四方のとをき國な |
Z08_0016A18: | り。○法花玄義ニ云ク。敎ト者聖人被ムルレ下ニ之言也。又 |
Z08_0016A19: | 云ク。行ハ名ク二進趣ニ一。已上吳都賦ニ云ク。臨テ二四遠ニ一而特 |
Z08_0016A20: | 建リ。已上●(一二)穢は穢土なり。此娑婆をいとひはなる |
Z08_0016B01: | る也。淨は淨土なり。かの極樂をねがひもとむる也。○ |
Z08_0016B02: | 天は一天下なり。○三藏法數ニ云ク。以三其ノ有ルヲ二四趣五 |
Z08_0016B03: | 濁等ノ穢惡一。是ヲ名二穢土ト一。已上法苑珠林ニ云ク。世界皎 |
Z08_0016B04: | 潔ナル目テレ之ヲ爲レ淨ト。卽淨カ所居。名テレ之ヲ爲レ土ト。已上● |
Z08_0016B05: | (一三)ならはしとは。世間の風俗なり。ことわざとは。 |
Z08_0016B06: | つねにいふ事也。諺の字。言事の字なり。淨土宗の勸 |
Z08_0016B07: | 化。あまねく天下に流布し。僧俗貴賤。珠數をとらざ |
Z08_0016B08: | るを耻辱とし。賢愚男女。あくまで念佛の法門をきく |
Z08_0016B09: | 事となれり。○にの字は助語なり。●(一四)大かたと |
Z08_0016B10: | は。大槪の義なり。凡夫の往生は。本願に乘ずるゆへ |
Z08_0016B11: | とまでは。たれ〲もしりがほなり。●(一五)安心と |
Z08_0016B12: | は。心づかひのありさまなり。起行とは。そのをこな |
Z08_0016B13: | ひをなす事なり。○子細の二字を。こまやかと訓ず。○ |
Z08_0016B14: | 淨土名目見聞ニ云ク。何カ故ソ名ルヤ二安心ト一耶。答。所求所 |
Z08_0016B15: | 歸去行之三ヲ思ヒ定ルカ之故。問。何カ故ソ名ルヤ二起行ト一 |
Z08_0016B16: | 乎。答。起M(シテ)レ心ヲ立ルカレ行ヲ故ニ。已上安心起行の字は禮讚 |
Z08_0016B17: | にあり。●(一六)法然上人御往生の後。念佛をひろむ |
Z08_0016B18: | る僧。五畿七道にみち。面〱に上人の御弟子と名乘 |
Z08_0016B19: | て。その義を水火にあらそひ。その論を蘭菊にいたせ |
Z08_0016B20: | り。あにたゞ四流六派のみならんや。○允堪ノ發眞鈔ニ |