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Z0370 帰命本願鈔諺註 湛澄 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z08_0013A01: て。むまれんずるやうに心得て。ひたすら(一向)佛の
Z08_0013A02: 御ちからとのみはおもはぬこそ。おほけな(無應氣)き事
Z08_0013A03: にて侍れ。(一一八)さる程に。す▲ろに心行もふそく
Z08_0013A04: (不足)におぼえ。往生もうたがはしげ(氣)なり。(一一九)
Z08_0013A05: これしか(倂)しながら。他力のいはれ(謂)を。おもひ
Z08_0013A06: わか(別)ぬゆへ也。(一二〇)
Z08_0013A07: 諺註
Z08_0013A08: 香𧰼起信。歸是敬順義。命諸佛
Z08_0013A09: ナリ云云。今日の果に對して。因位の誓願を本願
Z08_0013A10: といふ。今のさすところは。別願の第十八念佛往
Z08_0013A11: 生の願なり。字書。抄或。廣韻云。略
Z08_0013A12: 也。增韻云。謄寫也。已上○下卷の終に云。としても
Z08_0013A13: かくしても。た▲身をまかせてたのめ。本願たす
Z08_0013A14: け給ふべしとのみき〻しかば。歸命本願抄とや
Z08_0013A15: なづくべからん云云。記主上人云。南無者歸
Z08_0013A16: ナリ。歸命者助ヘト意也。已上
Z08_0013A17: ●(一)發端の詞也。○これ序也。●(二)これは摠じて佛
Z08_0013B01: 法を歎ず。○ほとけ。八萬四千の煩惱に對して。八萬
Z08_0013B02: 四千の法門をとき給へり。今大數を存じて。た▲八
Z08_0013B03: 萬といふ對句なればなり。○その大小漸頓の敎は。み
Z08_0013B04: な衆生利鈍の情にしたがふ說なれば隨情といふ。善
Z08_0013B05: 導大師御疏。諸佛敎行。數越タリ塵沙。稟識
Z08_0013B06: 緣。隨情非已上○佛の敎は。生死を出て。𣵀槃に入
Z08_0013B07: べき門なれば敎門といふ。○生死の苦は。邊もなく。
Z08_0013B08: 底もなきを。海にたとへて苦海といふ。盆經疏記。○佛法
Z08_0013B09: の人を渡すことを舟によそへて法船といふ也。○弘
Z08_0013B10: 。隨-順スルヲ物情隨他意。亦名隨情云云。淨
Z08_0013B11: 土風航鈔釋解云。八萬隨情之說。且自力當分
Z08_0013B12: 之機。彼亦終淨土得果。是。應一代
Z08_0013B13: 門。唯爲淨土一宗之方便也云云。●(三)是は別して
Z08_0013B14: 本願を讚ず。○六八とは。彌陀如來別願の數なり。群疑論
Z08_0013B15: 。陳六八誓願於發心初住之前○超世とは。世にこゆると訓ず。三
Z08_0013B16: 世諸佛の誓願にこえすぐる〻義なり。大經。我
Z08_0013B17: タル。必至無上道。同鈔。超世流布
Z08_0013B18: 諸佛本願超世已上○本願とは。十劫以前に
Z08_0013B19: 成就し給へる本願なり。これ此抄の題號なれば。序の
Z08_0013B20: はじめ。卷の終に。をの〱本願の詞を置給へり。○

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