浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0012A01: | は機をきらはぬ法なンめりと。たのもしけれども。 |
Z08_0012A02: | (九五)僧那を始心にむすび。(九六)妙觀を十乘にこ |
Z08_0012A03: | (凝)らさしむるにいたりては。(九七)發心修行。さら |
Z08_0012A04: | に下根のをよぶ所にあらざるがゆへに。(九八)つゐ |
Z08_0012A05: | には機をえらぶ敎になりぬ。(九九)されば無始生死 |
Z08_0012A06: | よりこのかた。さすが佛敎にもこそあひつらめども。 |
Z08_0012A07: | (一〇〇)いま〻で。なを流轉の凡夫たる事は。機根は |
Z08_0012A08: | つたなくして。心行のをよびがたきによるなり。 |
Z08_0012A09: | (一〇一)しかれば自力の出離は。つや〱(一切)思た |
Z08_0012A10: | えたることにて侍るに。(一〇二)いまこの淨土の敎門 |
Z08_0012A11: | 彌陀の本願をも(以)て。我らが分にあて(充)てみれ |
Z08_0012A12: | ば。(一〇三)すでに極惡をすて給はぬうへは。もとよ |
Z08_0012A13: | りつくろはずしてその機なり。(一〇四)又機のつたな |
Z08_0012A14: | きにつけては。をのづからたすけ給へと。おもふ心も |
Z08_0012A15: | をこりぬべし。(一〇五)心にたすけ給へとだにもおも |
Z08_0012A16: | へば。はげま(勵)ざるに申さる〻念佛なり。(一〇六)は |
Z08_0012A17: | かなきこの世さまにつけてだにも。なげきある時の |
Z08_0012A18: | まぎらは(紛)しには。南無阿彌陀佛とこそいはるめ |
Z08_0012A19: | れば。(一〇七)まして後の身を。いか▲とおもはん人 |
Z08_0012A20: | は。わすれても。となへつべくこそ侍れ。(一〇八)され |
Z08_0012B01: | ばこの機と心と行とにてぞ。我らが生死をいでん事 |
Z08_0012B02: | は。むげ(無下)にたやすくなり侍りぬる。(一〇九)さる |
Z08_0012B03: | には又。さしもたやすかるべくもなき往生を。これ程 |
Z08_0012B04: | のぶんにてはいか▲とぞ。かへりてうたがはれぬべ |
Z08_0012B05: | けれども。(一一〇)もし生れずば正覺をとらじど。ちか |
Z08_0012B06: | ひ給ひぬるうへは。ゆめ〱卑下すべくもなかりけ |
Z08_0012B07: | り。(一一一)をのが力にて。生るればこそ。身の程をもか |
Z08_0012B08: | へりみめ。佛の願力によるべからんには。いかさまに |
Z08_0012B09: | てこそかなはめなどは。おもふまじき事ぞかし。(一一 |
Z08_0012B10: | 二)されば善導大師の。(一一三)若我成佛。十方衆生。願 |
Z08_0012B11: | 生我國。稱我名號。下至十聲。乘我願力。若不生者。不 |
Z08_0012B12: | 取正覺と釋し給ひて。(一一四)乘我願力のことばをそ |
Z08_0012B13: | へられたる事は。(一一五)これ程につたなき機の。わづ |
Z08_0012B14: | かなる心行は。さらに物のよう(用)にた(立)つべく |
Z08_0012B15: | もなき。よは〱しさなれども。(一一六)さしもねんご |
Z08_0012B16: | ろに。むまれしめんとおぼしめす。佛の御心ざしの力 |
Z08_0012B17: | に。とりたてられて。その本願に乘ずるがゆへに。往 |
Z08_0012B18: | 生するなりといふ事を。あらはさんとなるべし。(一一 |
Z08_0012B19: | 七)しかるをよのつねの人のおもはくは。かひなく。 |
Z08_0012B20: | (無甲斐)た▲をの(己)が心ざし。をの(己)が行の功に |