浄土宗全書を検索する
AND検索:複数の検索語をスペースで区切って入力すると、前後2行中にそれらを全て含む箇所を検索します。
巻_頁段行 | 本文 |
---|---|
J18_0394A01: | べし。此後は日日の御齋食ならびに。うしほなどを |
J18_0394A02: | ば。月毎に吉田氏より供養せしとぞ。 |
J18_0394A03: | 師の常に淨土宗の至極は。稱名の一法にあり。この |
J18_0394A04: | 外に沙汰すべき道なしと。の給へるにつきて。或人の |
J18_0394A05: | 曰。師はいまだしり給はすや。淨土宗には。布薩戒 |
J18_0394A06: | と申事侍り。これをもて至極とす。念佛のみにはあ |
J18_0394A07: | らじと。申ししを聞給ひて。念佛に勝れたる法門 |
J18_0394A08: | は。よに有まじとおぼしながらも。法門無盡な 。 |
J18_0394A09: | 猶さる事もやなど。聊おぼし煩給ひしころ。一夜誰 |
J18_0394A10: | ともしらず。一卷の文を出して。これなん布薩よと |
J18_0394A11: | いひつるをみれば。例の一枚起請文にてぞありけ |
J18_0394A12: | る。兼てもさこそ思ひつれとおぼすに。やがて夢覺 |
J18_0394A13: | たり。宗門にも布薩の法は。勤べき事に定られたれ |
J18_0394A14: | ど。ある僧のいひし如にはあらざりけるを。冥の悟 |
J18_0394A15: | し給ひけるなるべし。師の粉引歌のはじめに。これ |
J18_0394A16: | が萬行具足の戒よと。の給ひしは。この冥告の旨を |
J18_0394A17: | 述給へるなり。 |
J18_0394B18: | 常に人に告ての給はく。何の道にても。一關を超る |
J18_0394B19: | が大切なり。人人いま一際の處にて。堪難しとて。 |
J18_0394B20: | 得遂ざる也。我昔禮拜せし時に。日日三千禮。ある |
J18_0394B21: | は五千。七千。一萬に至れり。又常行の別時も初七 |
J18_0394B22: | 日程は難澁なりしかども。殊に身心を策勵して勤れ |
J18_0394B23: | は差たる事なし。されども勇猛につとむるころは。 |
J18_0394B24: | 内外に魔境きそひ起りて。こは如何なる宿業にと。 |
J18_0394B25: | 身の毛もいよだつばかり覺る事屢屢なり。此時さら |
J18_0394B26: | に心を動ぜずして。深三寶に護念をこひ奉りて。い |
J18_0394B27: | よいよ專心に勤修おこたる事なければ魔境次第に消 |
J18_0394B28: | 散して。やがて安穩の塲に至るなり。さればすべて |
J18_0394B29: | の事。一際の超がたく忍難き處にいたる時。みづか |
J18_0394B30: | ら勵し。愈つとむれば。後後は任運にすすむものな |
J18_0394B31: | りとぞ語られける。 |
J18_0394B32: | 一とせ。元旦に雨ふりたるに。或人雨天にてあしく |
J18_0394B33: | 候と。申けるを聞給ひて。すべて天地の事などを。 |
J18_0394B34: | とかくにいふべからず。風雨なくばいかでかものを |