浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J18_0276A01: | も。後の世のためと思ひて。南無阿彌陀佛と申ぬれ |
J18_0276A02: | ば。佛願の不思議力に。ひきたてられて。同く往生 |
J18_0276A03: | を遂るなり。詮ずるところ。淨土宗の安心起行のや |
J18_0276A04: | う。さらにふかき子細なし。欲生我國。稱我名號と |
J18_0276A05: | あれば。ただ心に往生を願て。口に名號を稱るばか |
J18_0276A06: | りなり。若不生者。不取正覺の誓願。すでに成就し |
J18_0276A07: | たまへり。稱るものなんぞ往生せざらん大悲深重の |
J18_0276A08: | 本願。まめやかに賴もしきには侍らずや。信ぜよや |
J18_0276A09: | 勤よや穴賢穴賢。 |
J18_0276A10: | 又安心要語にいはく。南無阿彌陀佛と申て。極樂に往 |
J18_0276A11: | 生する外は。萬事詮なく覺候。この念佛を申に。さ |
J18_0276A12: | まさま入組たることどもを沙汰するは。如來の大悲 |
J18_0276A13: | 平等誓願の慈恩を顧みぬ要なき人のいふことなり。 |
J18_0276A14: | 後の世如何と思はん人は。平に南無阿彌陀佛といふ |
J18_0276A15: | より外はつのくにの。難波のこともあしかりなんと |
J18_0276A16: | ぞ。思ひ定め侍る。 |
J18_0276A17: | 又或時書つけられし語にいはく。身のありさまは一 |
J18_0276B18: | 夜をあかす旅人の境界心は風になびく雲介。滿七十 |
J18_0276B19: | の春。樂天の語をかりて起ては阿彌陀をわすれ。居て |
J18_0276B20: | は阿彌陀を唱へずいそがはしければ。なほ阿彌陀を |
J18_0276B21: | 廢す予か年。滿七十功德をつまず善根を修せず破戒 |
J18_0276B22: | 放逸にして惡念惡思惟のみなり何をもてか後世を度 |
J18_0276B23: | せん。ただたのみ奉る南無阿彌陀佛 |
J18_0276B24: | |
J18_0276B25: | 關通和尚行業記卷之下終 |
J18_0276B26: | |
J18_0276B27: | (本傳題、序、跋) |
J18_0276B28: | 宜哉號也 於法關通 生于漲海 如雷轟空 |
J18_0276B29: | 法門義虎 蓮社眞雄 斟流吉水 一枚宗風 |
J18_0276B30: | 世多邪見 著書柝衷 開山挿草 十六梵宮 |
J18_0276B31: | 授三千衆 戒德亦洪 行化諸國 不敢顧躬 |
J18_0276B32: | 衆生歸嚮 如水朝東 有縁度畢 轉輪示終 |
J18_0276B33: | 四民哀慕 殆與佛同 我經歷劫 賛嘆何窮 |
J18_0276B34: | 天明四年甲辰臘八 |