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J2710 関通和尚行業記 〓 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J18_0257A01: 圓頓菩薩の大戒を。御受得あらせられき。かかりし
J18_0257A02: かば兩局をはじめ。侍女等まで。日課稱名を誓約さ
J18_0257A03: せしめられつひに〓元文帝御追薦の御ために。轉輪
J18_0257A04: 寺に常行を開白なさしめたまふに至る。師の沒後に
J18_0257A05: も影像を 禁闕の黑戸に安して。三日とどめ給ひし
J18_0257A06: とかや。委しきことはおそれあれは。此には漏しぬ。
J18_0257A07: なほ即心院尼公。臨末のことなど隨聞往生記に委し。
J18_0257A08: 芝山正二位黄門重豐卿はあつく師の敎道に歸し。日課
J18_0257A09: 念佛を誓受し。單信無二に稱名したまふ寶曆四年師
J18_0257A10: 轉輪寺において。この卿の請によりて。元祖大師の
J18_0257A11: 遺誓を。講談せられけるとき。日日講筵にまうで聞
J18_0257A12: にしたがひて筆記し。益を無窮にほどこし。受敎の
J18_0257A13: 恩蔭に報ひんとて。後日それを梓に壽したまふ。一
J18_0257A14: 枚起請梗槪聞書これなり。此卿明和三年八月六十四
J18_0257A15: 歳にして逝去し給へり。その平常の高行。病中の遺
J18_0257A16: 囑などたぐひなく。貴くぞ侍る。委しきことは。子息
J18_0257A17: 持豐卿の記に見ゆ。載て隨聞往生記にあり。此外高
J18_0257B18: 位名卿。日課稱號を受得して。いみじく往生をとげ
J18_0257B19: 給へる類。多く聞え侍る。およそ師は上王公より。
J18_0257B20: 下黎元にいたるまで。唯厭穢欣淨の一事のみをもて
J18_0257B21: 接せらる。かつて禳災招福の事にわたらざるを。意
J18_0257B22: 樂とせられける。
J18_0257B23: 前大光義海大和尚。華頂前大僧正澤眞大和尚。同前
J18_0257B24: 大僧正貞現大和尚。前光明玄達大和尚。同亨辨大和
J18_0257B25: 尚。前常福眞海大和尚等は。それ緇林の翹楚。宗門
J18_0257B26: の斗望なり。これらの耆宿心を同して。師の道氣を
J18_0257B27: 隨喜し。或は師の草廬を訪ひて。宗義を談話し。或
J18_0257B28: は彼香刹に請して。道俗を勸誘させしめたまふ。中
J18_0257B29: にも靈山幡隨の二大叢林にして弘化せられしとき。
J18_0257B30: 化に浴する貴賤幾千人といふ數をしらず。曾て貞現
J18_0257B31: 大和尚。師の化度を稱して。贈りたまへる讃にいは
J18_0257B32: く。
J18_0257B33: 師也平昔。或西或東。致躬水雲。自呼關通。辨
J18_0257B34: 駁邪説。龍興眞宗。掃蕩異計。虎嘯祖風。威嚴

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