浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J18_0246A01: | んとて。同處に一寺を開創す。ここにおいて師。母 |
J18_0246A02: | 妙敎及侍尼等を移住させしめらる。のち貞壽寺とい |
J18_0246A03: | へるこれなり。師更に寺の淸規を建て。衆尼をして |
J18_0246A04: | かたく依行せしむ。衆漸く增して百口行におよぶ。妙 |
J18_0246A05: | 敎尼は師の孝養によりて。安穩に一期念佛相續し。 |
J18_0246A06: | その最後には。師を知識として。寶曆五年七月十七 |
J18_0246A07: | 日此寺において。さはりなく終をとられき。往生先 |
J18_0246A08: | 後のこと。および外護伴氏臨終の勝相。貞壽建立の終 |
J18_0246A09: | 始。隨聞往生記にゆづりて筆を省きぬ。妙敎尼。命 |
J18_0246A10: | 果ののちは。師ことにその寺規を嚴重にせられける |
J18_0246A11: | が。明和二年師彼寺にいたり。衆尼をあつめて。ね |
J18_0246A12: | もごごろに垂誡し。予が沒後かたく此旨を依行すべ |
J18_0246A13: | しとて。すなはち其日警訓せられし五箇條のこと。あ |
J18_0246A14: | らかじめ書おきて。これをさづけらる。その書にい |
J18_0246A15: | はく。 |
J18_0246A16: | 一受がたき人身をうけ。値がたき佛敎にあひ。發し |
J18_0246A17: | がたき道心をおこし。出がたき恩愛の家をいで。 |
J18_0246B18: | ことに難中之難。無過此難の本願念佛に値ひ。信受 |
J18_0246B19: | し修行する身となりたること。これ實におぼろけ |
J18_0246B20: | のことにあらず。しかれば各各最初剃髮のときの志 |
J18_0246B21: | を變ずることなく。常に世相の無常を思念し。諸の |
J18_0246B22: | 雜縁をさけて。專心に稱名すべし。いかなる法要 |
J18_0246B23: | の急務たりとも。もし日課念佛のさはりとなら |
J18_0246B24: | ば。これをさしおくべし。 |
J18_0246B25: | 一五戒八齋戒。十重禁戒かたくこれを護持して。廢 |
J18_0246B26: | 惡の用心緩漫なるべからず。それ戒は。却惡の先 |
J18_0246B27: | 陣佛法の大地なり。衆行まちまちなりといへども |
J18_0246B28: | 同くこれによる。宜くこれを奉持して。身心を攝 |
J18_0246B29: | 護し。もて稱名を勵すべし。剃髮出家の本意。た |
J18_0246B30: | だ此事にあり。もしことを本願によせて。惡事を |
J18_0246B31: | かまへなし。心に虚假をたくはへて。行業をいつ |
J18_0246B32: | はりかざらば。すなはちこれ天魔の儻類にして。 |
J18_0246B33: | 佛弟子にあらず。かくのごとき人は。永く地獄に |
J18_0246B34: | 墮して。出期あることなからん。恐るべきはもとも |