浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J18_0239A01: | 意に相應して。稱名勇進に便あるのみにあらず。僧 |
J18_0239A02: | 寶軌範ありて法久く住し。正化長く絶ることなから |
J18_0239A03: | む。予が微志ここにありと答られけり。かくて師い |
J18_0239A04: | よいよ律院開創のことを國廳に達しかつ本山に力請 |
J18_0239A05: | せられぬ。およそ國廳に以聞せらるること七十二箇 |
J18_0239A06: | 度。本山に往反せらるる事三十六廻。享保十八年に |
J18_0239A07: | おこり元文元年にいたるまで。諸の勞苦を經て。や |
J18_0239A08: | うやく宿望を遂げ。西方寺を轉じて。圓成律寺と名 |
J18_0239A09: | け。慈興山とあらためられける。師事を武府の敬首 |
J18_0239A10: | 和上に啓し。その肖像を迎へて。律院開祖の標凖と |
J18_0239A11: | なすここに三河國。深見崇福寺の義燈比丘は。博學 |
J18_0239A12: | の義龍明戒の律虎なりしが。すなはち敬首和上の指 |
J18_0239A13: | 揮により。義燈比丘をして。此等に移住せしむこれ |
J18_0239A14: | より。律語の淸規は。もはら和上に則り。淨業の規約 |
J18_0239A15: | は。一に師に依凖して。持戒念佛の道塲となりける。 |
J18_0239A16: | 師は志願成して後。寺務を遁れて。自行ますます精 |
J18_0239A17: | 勤せらる。延享二年義燈比丘長逝せられければ。可 |
J18_0239B18: | 圓比丘をして席を繼しめ。門人海音をして隨へて奉 |
J18_0239B19: | 律せしめ。後進具して亦この寺の主たらしむ。 |
J18_0239B20: | 師。一期毎歳。臘月日を剋して。佛名禮懺會を修 |
J18_0239B21: | し。また同月晦日の日沒より。正月八日の日中にい |
J18_0239B22: | たるまで。別時念佛を勤修せらる。すなはち師の創 |
J18_0239B23: | 立せられし寺院。みな恒例の式とせり。元文二年の |
J18_0239B24: | 正月。師圓成寺の別房にして。別時念佛を修せらる |
J18_0239B25: | る間に。感得のことありて。本願念佛燧袋鈔の艸稿 |
J18_0239B26: | 成り。寬保三年梓に上せ世に弘めらる。その艸稿の |
J18_0239B27: | 略にいはく。すでに執持名號。一心不亂と説たまへ |
J18_0239B28: | ば。唯一向に。稱名の一行に結歸すべきことぞと覺 |
J18_0239B29: | え侍る。とてもわがちからにてならぬ往生なれば。 |
J18_0239B30: | こざかしき心をうちすて。うらうらと本願を信し奉 |
J18_0239B31: | りてとてもかくても。のふ助たまへと。阿彌陀如來 |
J18_0239B32: | へわが身一期を打まかせ。ただ口に南無阿彌陀佛と |
J18_0239B33: | 唱べし。本願の念佛ひとり立させて。赤子念佛がよ |
J18_0239B34: | きなり。南無阿彌陀佛と申外に。とあらん。かくあ |