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J2710 関通和尚行業記 〓 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J18_0217A01: 衆生。造次于斯顚沛于斯。此爲菩薩大丈夫之所
J18_0217A02: 志也。車服不維儒尚美焉况於我釋門哉。汝勿
J18_0217A03: 爲名利之學失人身於袈裟下。苟爲名利之學。不
J18_0217A04: 欲它日汝歸見我面也耳。且身爲傳法器。時宜
J18_0217A05: 鍼灸保全務護法專扶宗是已。嗟乎汝年十有六。
J18_0217A06: 予既過五旬汝歸日。予其在土中幸不死耄愚何
J18_0217A07: 足言。行矣小子勉哉勿怠
J18_0217A08: 尾陽栖臺山亦無
J18_0217A09: かくて師關東にいたりて。縁山にのぼり山下谷玄達
J18_0217A10: の室に入ぬ。それより夜をもて日に續き。繩錐して
J18_0217A11: おこたらず。又論議の席において。抑揚規繩ありけ
J18_0217A12: れば。會下の大衆その英才を稱しけり
J18_0217A13: 正德二年師十七歳貫首祐天大僧正の輪下にして。五
J18_0217A14: 重を受得し享保元年二十一歳にして。宗戒兩脈を禀
J18_0217A15: 承す。又瓔珞菴敬首和上に參して菩薩戒を重受し。
J18_0217A16: 律儀を咨詢せられける
J18_0217A17: 師一日元亨釋書を披閲し。吉水大師の傳にいたり。
J18_0217B18: 喟然として歎していはく。諸宗の龍象深解高行ひと
J18_0217B19: しく貴ふべき中に。我大師ひとり圓密諸宗の玄極に
J18_0217B20: 達し。宗宗の觀行においてことことく其證を得たま
J18_0217B21: へるうへに。更に時機を鑑て五濁散漫の凡夫順次得
J18_0217B22: 脱の要路をもとめ。はじめて淨土專念の宗を開きた
J18_0217B23: まふ。若大師なかりせば我等ごとき罪惡の凡夫豈容
J18_0217B24: 易く。順次に生死を離ることを得んや。今我宿植善
J18_0217B25: 根のいたすところ。生れがたき人界に生れ。逢がた
J18_0217B26: き佛法にあひて。此吉水の流を汲したしく。恩波に
J18_0217B27: 浴することを得たり。しかるにわなみ放蕩無慚にし
J18_0217B28: て。みづから行ぜす他を利せず。かへりて淸ながれ
J18_0217B29: を濁さば。何ぞ獅子身中の虫に異ならん。不肖なり
J18_0217B30: といへともねがはくは大師の跡を踐て。專修稱名し
J18_0217B31: つひに修證を得て宗法を擧揚し。自他を繞益せんと。
J18_0217B32: 忽ち大悲を荷擔するの志し湧がごとくに發起しけれ
J18_0217B33: ば。即佛前に詣て日課念佛二萬聲みづから誓約せら
J18_0217B34: る。其のち鎌倉光明寺の觀徹大和尚に謁して。專修

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