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J2530 称念上人行状記 妙阿 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J17_0664A01: は圓光現する事あり其色黄金のことくなり同廿五日中
J17_0664A02: 夜のころ念佛すれは光明身を繞と覺えたり。
J17_0664A03: 天文十七年七月十四日の曉二十五の菩薩坐像の來迎
J17_0664A04: を見奉る天衣莊嚴明なり。
J17_0664A05: 同年四月十一日の曉知恩院居住の砌なりき夢に道を
J17_0664A06: 行は後に山あり能見れは京の西山なり是則西方の空
J17_0664A07: よと拜したりしかは山の中ほとに彌陀如來光明赫奕
J17_0664A08: として坐し給ひ其形色微妙にして言語に述かたく二
J17_0664A09: 十五の菩薩は上下山の間に面面に坐し玉ふを見奉り
J17_0664A10: さてもさても生身の彌陀如來二十五の菩薩を拜み奉る
J17_0664A11: ありかたさと思ひ田の疇に倒れ臥して禮し奉り身の
J17_0664A12: 毛よたちて殊勝さかきりなかりき則覺て後涙を催す
J17_0664A13: 事度度なり扨夢中に少しも違はす慧心の御筆の二十
J17_0664A14: 五の菩薩を往生院の内妓王の舊跡草庵の佛壇後壁に
J17_0664A15: かけたるを拜みて彌信心決定す。
J17_0664A16: 同年十月八日より洛中法然寺にして別時念佛ありき
J17_0664A17: 其中十三日の夜善導大師より何やらんあまき物を給
J17_0664B18: はりて口に味ひしと見る。
J17_0664B19: 同年十一月二十九日の曉日輪の中に彌陀の坐像まし
J17_0664B20: まし大なる光りを放ち給ふと見る。
J17_0664B21: 同年極月十六日の曉古き堂へ參りてあれは老僧出て
J17_0664B22: 法然上人御自筆の一枚起請を拜すへしとすてに拜し
J17_0664B23: て土地堂の方をなかむれは法然上人坐し給へり壇の
J17_0664B24: きはへさしよりて見奉れは數珠の緖を入てはけにて
J17_0664B25: 墨をぬり給ふ其とき予か申樣彌陀の本願により名號
J17_0664B26: を唱へ極樂へ參り候はん事滿足にて候と兩三度手を
J17_0664B27: 合ておし返しおし返し申けれは上人少し笑ひ玉ひて打う
J17_0664B28: なつき玉ふ扨も扨も殊勝さよと思ひて拜み奉る處に
J17_0664B29: 汝に大事のものをとらせんと仰らるる畏り奉りしと
J17_0664B30: 申けれは扇の地紙のことくなるもの少しさき黑く金色
J17_0664B31: なるを十枚斗紙に包みて給はる是を請とり奉りて懷
J17_0664B32: に入申さんやと申て懷を手にてほとほとと打て見せ
J17_0664B33: 奉りけれは中なかと仰られける扨愚か扇のふるひた
J17_0664B34: るを壇に置けるをは是は此方に置とて取玉ふ其後立

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