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J2530 称念上人行状記 妙阿 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J17_0662A01: 右佛道修行は相續をもつて要とす故に一家大師四
J17_0662A02: 修を釋し給ふに初より畢命爲期誓不中止と長時修
J17_0662A03: を以て餘の三修に通せしめ給ふ例せは六度の中の
J17_0662A04: 精進のことし玅釋甚深といふも尚恐ありつらつら
J17_0662A05: 愚性をかへり見るに大師上人誕應ましまさすんは
J17_0662A06: 今生の出離いかかあらんか悲喜の涙交ましへ流て深
J17_0662A07: く自よろこふのみ仰き願くは一切の行者一度此門
J17_0662A08: に入て後永く退轉する事なかれ釋にいはすや若能
J17_0662A09: 上のことく念念相續して畢命を期とするものは十は
J17_0662A10: 即十なから生し百は即百なから生す專を捨て雜業
J17_0662A11: を修せんと欲するものは百の時希に一二を得千の
J17_0662A12: 時希に五三を得と又云一切往生人等行住坐臥に必
J17_0662A13: す心を勵し己を尅して晝夜に廢することなく畢命
J17_0662A14: を期とすへしと又曰唯佛語を信して身命をかへり
J17_0662A15: みされと云云以上九箇條甄錄かくのことし同行衆各
J17_0662A16: 連署を以てせよ若此條目の中一事違背せしむるに
J17_0662A17: いたりては釋迦彌陀恒沙の諸佛觀音勢至普賢文殊
J17_0662B18: 極樂界會淸淨大海衆兼ては佛法護持諸天善神等の
J17_0662B19: 御罸を蒙り今生永く果報を失ひ未來は三塗沈淪の
J17_0662B20: 身とならん而已仍て誓罸之狀如件。
J17_0662B21: 天文二十三年二月廿六日 西方行者稱念集
J17_0662B22: 上來の九箇條は行者の安心起行の目足遐代の遺屬
J17_0662B23: にして當分の明燈なり此條條を心腑に藏めて修行
J17_0662B24: せん人は豈に百即百生の巨益とならさらんや百度
J17_0662B25: 吟し千度おもふへし寔に惻隱の御心をめくらし玉
J17_0662B26: ふ事感に堪て忘れかたしすへからく誰か此賜を拜
J17_0662B27: せさるへき肅でをもはざらめや。
J17_0662B28: 上人夢の記の事
J17_0662B29: 開山上人專修一行の功積りて業事成辨し玉ふにや
J17_0662B30: 別時道塲の中或は夢定中にしはしは靈瑞を感得あ
J17_0662B31: りてみづからひそかに記し置玉へとも秘して人に
J17_0662B32: 語り給はす御往生の後笈の中より是を得たり今に
J17_0662B33: 相傳へて當山の寶藏に有ける夢の記に曰。
J17_0662B34: 天文十二年二月十二日彼岸なりけれは別時興行せん

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