浄土宗全書を検索する
AND検索:複数の検索語をスペースで区切って入力すると、前後2行中にそれらを全て含む箇所を検索します。
巻_頁段行 | 本文 |
---|---|
J17_0662A01: | 右佛道修行は相續をもつて要とす故に一家大師四 |
J17_0662A02: | 修を釋し給ふに初より畢命爲期誓不中止と長時修 |
J17_0662A03: | を以て餘の三修に通せしめ給ふ例せは六度の中の |
J17_0662A04: | 精進のことし玅釋甚深といふも尚恐ありつらつら |
J17_0662A05: | 愚性をかへり見るに大師上人誕應ましまさすんは |
J17_0662A06: | 今生の出離いかかあらんか悲喜の涙交ましへ流て深 |
J17_0662A07: | く自よろこふのみ仰き願くは一切の行者一度此門 |
J17_0662A08: | に入て後永く退轉する事なかれ釋にいはすや若能 |
J17_0662A09: | 上のことく念念相續して畢命を期とするものは十は |
J17_0662A10: | 即十なから生し百は即百なから生す專を捨て雜業 |
J17_0662A11: | を修せんと欲するものは百の時希に一二を得千の |
J17_0662A12: | 時希に五三を得と又云一切往生人等行住坐臥に必 |
J17_0662A13: | す心を勵し己を尅して晝夜に廢することなく畢命 |
J17_0662A14: | を期とすへしと又曰唯佛語を信して身命をかへり |
J17_0662A15: | みされと云云以上九箇條甄錄かくのことし同行衆各 |
J17_0662A16: | 連署を以てせよ若此條目の中一事違背せしむるに |
J17_0662A17: | いたりては釋迦彌陀恒沙の諸佛觀音勢至普賢文殊 |
J17_0662B18: | 極樂界會淸淨大海衆兼ては佛法護持諸天善神等の |
J17_0662B19: | 御罸を蒙り今生永く果報を失ひ未來は三塗沈淪の |
J17_0662B20: | 身とならん而已仍て誓罸之狀如件。 |
J17_0662B21: | 天文二十三年二月廿六日 西方行者稱念集 |
J17_0662B22: | 上來の九箇條は行者の安心起行の目足遐代の遺屬 |
J17_0662B23: | にして當分の明燈なり此條條を心腑に藏めて修行 |
J17_0662B24: | せん人は豈に百即百生の巨益とならさらんや百度 |
J17_0662B25: | 吟し千度おもふへし寔に惻隱の御心をめくらし玉 |
J17_0662B26: | ふ事感に堪て忘れかたしすへからく誰か此賜を拜 |
J17_0662B27: | せさるへき肅でをもはざらめや。 |
J17_0662B28: | 上人夢の記の事 |
J17_0662B29: | 開山上人專修一行の功積りて業事成辨し玉ふにや |
J17_0662B30: | 別時道塲の中或は夢定中にしはしは靈瑞を感得あ |
J17_0662B31: | りてみづからひそかに記し置玉へとも秘して人に |
J17_0662B32: | 語り給はす御往生の後笈の中より是を得たり今に |
J17_0662B33: | 相傳へて當山の寶藏に有ける夢の記に曰。 |
J17_0662B34: | 天文十二年二月十二日彼岸なりけれは別時興行せん |