浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J17_0660A01: | 四一向專修の行者たちは一心に往生極樂を願もの深 |
J17_0660A02: | く慢心をやめ彌卑下心を持ち三寶を恭敬し奉るへき |
J17_0660A03: | 事。 |
J17_0660A04: | 右心に自他一切の三寶を仰き奉るといへるも身口 |
J17_0660A05: | に行し奉るときは念佛一願一行なり故に懷感禪師 |
J17_0660A06: | 云善導和尚は但行西方一行一願といへりしかのみ |
J17_0660A07: | ならす念佛の行者に於ては十方恒沙の諸佛一切諸 |
J17_0660A08: | 菩薩梵天帝釋四天大王龍神八部隨逐影護し愛樂相 |
J17_0660A09: | 見し玉ふと阿彌陀經十往生經觀經般舟三昧經等に |
J17_0660A10: | 見へたり若少分も憍慢心を生ぜばたとひ念佛する |
J17_0660A11: | とも往生すべからず若憍慢心を生ぜば罪を得る事 |
J17_0660A12: | 窮りなし故にすべからく惣して敬で行の障りを除 |
J17_0660A13: | くへし。 |
J17_0660A14: | 五日本國大小の諸神を敬ひ奉るへき事 |
J17_0660A15: | 右我朝の大小の神祗垂迹和光の御本意は偏に佛法 |
J17_0660A16: | 守護結縁利物の爲也尤崇重し奉るへし何そ大小の |
J17_0660A17: | 權化にそむき奉らんや但參詣せしむといへとも心 |
J17_0660B18: | 中に名利の祈請有べからす或は信心護念の爲或は |
J17_0660B19: | 神德を莊嚴し奉らんため也かく申せはとて念佛の |
J17_0660B20: | 行者強て神明に歸し淨水を浴し行詣を重くし幤帛 |
J17_0660B21: | を捧くべきにあらず只是神明をかろんしきらひさ |
J17_0660B22: | け奉らざれとなり。 |
J17_0660B23: | 六今生存命の間は萬事因果の道理に任せ強に世を歎 |
J17_0660B24: | くへからす深く人を恨むへからす。 |
J17_0660B25: | 右壽命の長短果報の淺深皆宿業による敢てこれを |
J17_0660B26: | 悲しむ事なかれ大經にいはく神明記識玉ひて犯す |
J17_0660B27: | ものをはゆるし給はす故に貧窮下賤乞匃孤獨聾盲 |
J17_0660B28: | 瘖瘂愚癡弊惡なるあり又尊貴豪富高才明達なるあ |
J17_0660B29: | り皆宿世慈孝修善積德のいたす所によると説給へ |
J17_0660B30: | り又觀經にも深く因果を信せよと宣説あり釋にも |
J17_0660B31: | 若苦の因をなせはすなはち苦の果を感し若樂の因 |
J17_0660B32: | をなせはすなはち樂の果を感ず泥土にて鑄形をな |
J17_0660B33: | せは其かたち鑄かたのことくに成かことく因果報應 |
J17_0660B34: | たかふ事なしとい〓りされは何事も皆是宿業なり |