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J2530 称念上人行状記 妙阿 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J17_0656A01: 可安御心候將又諸將地下人等之豫修二親牌等之事立
J17_0656A02: 置候樣可被申談候彌寺興隆可然存候猶柴延に申含候
J17_0656A03: 以上。
J17_0656A04: 卯月廿八日
J17_0656A05: 目出度寺建立刻以參可申也 義 俊
J17_0656A06: 稱 念 寺
J17_0656A07: かくて稱念寺ほどなく成就せしかは即御臨降ましま
J17_0656A08: して甚御歡喜あり御自身供養儀式御修行有ける上人
J17_0656A09: は無二至誠に一向專修の稱名二時ばかり御勤ありけ
J17_0656A10: り准后重て宣はく此寺は上人を開祖として永く末代
J17_0656A11: に至るまて淨土門たるべしと令旨あり實に希代の御
J17_0656A12: 事といと有がたく仰にしたがひ奉られき時に天文廿
J17_0656A13: 三初秋上人の不豫大漸の趣御聞に達しけれは大に驚
J17_0656A14: かせ給ひ速に御出輿あり東山に降臨し玉ひ上人の枕
J17_0656A15: の邊におはしまし臨終の善知識とならせ給ひし事實
J17_0656A16: に不思義の御因縁なりき上人竟に遷寂ありければ御
J17_0656A17: 歎き他にことに落涙の御よそほひ宿縁一世の御事には
J17_0656B18: あらじと唯不思議の思ひをなし感し奉りける准后尊
J17_0656B19: 者其後ますます淨行怠りなく御勤あり星霜十四年の
J17_0656B20: 後御不例ありて永祿十年正月十二日法算六十四あら
J17_0656B21: かじめ御終焉の期をしろしめしたた西歸の思に住し
J17_0656B22: 給ひ正念にして往生の瑞を現し遷神したまひける則
J17_0656B23: 尊牌を稱念寺殿義俊准后尊儀と稱し奉るなり。
J17_0656B24: 川端正定院の事
J17_0656B25: 記云下嵯峨川端正定院は當所の住人大八木某福田某
J17_0656B26: 兩人稱念寺において上人法談ありけるときしはしは
J17_0656B27: 聽聞し兼て上人の德光に歸伏し信仰他事なく遂に天
J17_0656B28: 文二十年特に志願を發し一寺を建立して上人に奉ら
J17_0656B29: はやと所願のおもむきを述けれは其志しを感し請に
J17_0656B30: 應し給ひぬ程なく一宇の道塲成就し侍りけれは上人
J17_0656B31: すなはち來臨ありて別時念佛をはしめ給ひ法談あり
J17_0656B32: しに貴賤悉く會集り隨喜の掌をあはせ晝夜のわかち
J17_0656B33: なく稱名の聲山に響き川に傳ふて聞えしかは恒沙の
J17_0656B34: 諸佛も影向ましまし無數の諸天も降臨し玉ふらんか

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