浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J16_0677A01: | 衆生稱我名號下至十聲等觀念門云若我成佛十方衆 |
J16_0677A02: | 生願生我國稱我名字等云云 |
J16_0677A03: | 所謂觀經の下品下生の機は。佛法世俗の二種の善根 |
J16_0677A04: | なき。無善の凡夫なるゆへに。なにの色どり一もな |
J16_0677A05: | し。况や死苦にせめられて。忙然となる上は。三業 |
J16_0677A06: | ともに正體なき機也。一期は惡人なる故に。平生 |
J16_0677A07: | の行の。さりともとたのむべきもなし。臨終には死 |
J16_0677A08: | 苦にせめらるる故に。止惡修善の心も。大小權實の |
J16_0677A09: | さとりも。かつて心にをかず。起立塔像の善も。こ |
J16_0677A10: | の位にはかなふへからす。捨家棄欲の心も。このと |
J16_0677A11: | きはおこりがたし。まことに極重惡人なり。更に他 |
J16_0677A12: | の方便ある事なし。もし他力の領解もやある。名號 |
J16_0677A13: | の不思議をもや。念じつへきやと。をしふれとも。 |
J16_0677A14: | 苦にせめられて。次第に失念するあひだ。轉敎口稱 |
J16_0677A15: | して。汝若不能念者應稱無量壽佛といふとき。 |
J16_0677A16: | 意業は忙然となりながら。十聲佛を稱すれば。聲聲 |
J16_0677A17: | に八十億劫生死の罪を滅して。見金蓮華。猶如日輪 |
J16_0677B18: | の益にあづかるなり。この位には機の道心一もなく。 |
J16_0677B19: | 定散の色どり一もなし。ただ知識のをしへにしたが |
J16_0677B20: | ふばかりにて。別のさかしき心もなくて。白木にと |
J16_0677B21: | なへて往生するなり。たとへは。をさなきものの手 |
J16_0677B22: | をとりて。物をかかせんがことし。あに小兒の高名 |
J16_0677B23: | ならんや。下下品の念佛も。又かくのことし。ただ |
J16_0677B24: | 知識と彌陀との御心にて。わづかに口にとなへて。 |
J16_0677B25: | 往生をとぐるなり。彌陀の本願は。わきて五逆深重 |
J16_0677B26: | の人のために。難行苦行せし願行なる故に。失念の |
J16_0677B27: | 位の白木の念佛に。佛の五劫兆載の願行つづまりい |
J16_0677B28: | りて。無窮の生死を一念につづめて。僧祇の苦行を |
J16_0677B29: | 一聲に成ずるなり。 |
J16_0677B30: | ●佛法世俗ノ二種ノ善根トハ世俗ノ五常ハ佛法ノ |
J16_0677B31: | 五戒ニ同ス廻スレハ遂ニ淨土ノ因トナル孝養父母 |
J16_0677B32: | 奉事師長トイヘル即是ナリ●惘然ハ失志貌字彚十 |
J16_0677B33: | 方ナキナリ東京賦五臣カ本ニ惘然ノ字アリ吳季重答 |
J16_0677B34: | 東河王書ニ精散思越惘若有失ト●サリ |