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J2310 円光大師行状画図翼賛 円智・義山 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J16_0653A01: らねとも。なにともをしへ給はんままにこそつくり
J16_0653A02: 心み侍らめと申けれは。その時。まことにそのまま
J16_0653A03: につくらんとにはあらす。ただ心のほどをしらんた
J16_0653A04: めにいひつるなりとて。すなはちかれを大工として
J16_0653A05: 東大寺をは。つくりたてられけるとなん。おほかた
J16_0653A06: よろづに。はかりことかしこき人なりけれは。その
J16_0653A07: ころのことわざにて支度第一俊乘房とそ。人申け
J16_0653A08: る。
J16_0653A09: ●東大寺燒失以下ノ巨細粗第三十卷ニ注シヌ●工
J16_0653A10: ハ匠也工匠所以作器也字彚屋舍等ヲ作ルヲ大工
J16_0653A11: 或ハ番匠ト云サレバ屋宇ヲ作ルヲ大工ト云金石土
J16_0653A12: 木等ノ器物ヲ造ルヲ細工ト云フトゾカナ匠ソマ
J16_0653A13: 信實ヒモノ匠西行ヲヨメル歌アリ●領受也掌主也字彚
J16_0653A14: 引受テ我伇トスルヲ云ナリ●番匠ハナヘテノ稱大
J16_0653A15: 工ハ棟梁ニ限ルトソ或説ニ此時ノ大工ハ伊勢國物
J16_0653A16: 部爲里櫻鳥國宗ト云フト具ニハ寺院ノ中ニ注セリ
J16_0653A17: ●支度ハ用意ノ義ナリ第二卷ニ注シヌ此比世ニ
J16_0653B18: 四天王ト名テ智慧第一法然房持律第一葉上房支度
J16_0653B19: 第一俊乘房慈悲第一阿性房ト申ケルトナン盛衰
J16_0653B20: 四十四ニ見エタリ釋書云源有巧思乃作一輪車
J16_0653B21: 大可容身車之左貼詔書右幹疏巡行州縣勸
J16_0653B22: 勵萬民其巨楹碩梁長二百尺大數十圍源巧畫妙計
J16_0653B23: 運轉如神梓人皆附而乞指授詔書文第三十卷
J16_0653B24: ニ出スガ如シ
J16_0653B25: 備前周防。兩國をたまはりて。造營の功ををへ。建
J16_0653B26: 久六年三月十二日。供養をとげらる。天子行幸あり
J16_0653B27: き。鎌倉の右幕下。結縁のために上洛。都鄙群をな
J16_0653B28: して。嚴重の法會なりけり。十一間二階の大佛殿。
J16_0653B29: 金銅十六丈八尺の盧舍那如來。同時につくりたて。
J16_0653B30: みがきいだされけん。おぼろけの心をきてにては
J16_0653B31: かなふべき事にあらず。されば建久三年十一月。當
J16_0653B32: 寺かさねて供養の御願文六角中納言親經卿の草也于時參議にも。ただび
J16_0653B33: とにあらざるよしのせられて侍り。
J16_0653B34: ●親經ハ俊經卿ノ長男母ハ參議平實親ノ女也元久三年三月廿八日權中納言

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