浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J16_0651A01: | モニハメモアヤニコノマシウ見ユ若菜抄ニ目モアヤ |
J16_0651A02: | シキマテ驚クナリ細流ト拾玉集ニ忍年戀慈鎭アラヌ |
J16_0651A03: | 色ニ我クロカミノ成行ヲ涙ナラネバ人ソアヤメヌ |
J16_0651A04: | ●律師ノ申分グニモスヂアル事ナリトゾサモイハ |
J16_0651A05: | レタリトテ褒タル詞ナリ |
J16_0651A06: | 律師の弟子どもはるかにをくりて。たまたまあひた |
J16_0651A07: | てまつれるしるしに。なに事にても。御一言をかう |
J16_0651A08: | ふらんと申けれは。しはしものものたまはざりける |
J16_0651A09: | か。たちかへりて。かまへて。をのをの念佛つねに |
J16_0651A10: | 申すくせつきて。往生し給へとその給ける。其後は |
J16_0651A11: | 國中の貴賤。たうとみあがめけれは。番匠にてもえ |
J16_0651A12: | おはせず。念佛の化導もひろくそ侍ける。此ひじり |
J16_0651A13: | の申されけるは。淨土宗の學問の所詮は。往生極樂 |
J16_0651A14: | は。やすき事とこころうるまでが大事なる也。やす |
J16_0651A15: | しと心得つれは。やすかるべき事なり。しかるに近 |
J16_0651A16: | 代の學生の異義まちまちなるは。聖敎甚深なれは邪 |
J16_0651A17: | 正わきまへかたし。但上人の仰には。さしもの事は |
J16_0651B18: | なかりきとその給ける。さて或人に。往生はいか程 |
J16_0651B19: | にか思定られて侍ととはれけれは。左のこぶしを。 |
J16_0651B20: | 右のこぶしにてうたんに。うちはづすまじきほどに |
J16_0651B21: | おぼえ候と。申けるをきき給て。あなあぶなやと申 |
J16_0651B22: | されけれは。さてはそれにすぎては何と思さだめら |
J16_0651B23: | れ侍らんと申けれは。生あるものの。死に歸せんず |
J16_0651B24: | る程に一定と思なり。わがこぶしにてわがこぶしを |
J16_0651B25: | うたんは。をのづからはづるる事もあらんずるぞか |
J16_0651B26: | しとそ申されける。 |
J16_0651B27: | ●アナアフナヤハ俗ニアラアフナヤナド云ニ同ジ |
J16_0651B28: | 行幸ニ御ムスメマウケタマヘルナリアナメテタヤ |
J16_0651B29: | ナトアテイカウ又ハイタクナト云心ナリ萬葉ニ |
J16_0651B30: | 惑者之痛情無跡將念秋之長夜乎寐師耳●オノ |
J16_0651B31: | ツカラハ自然ニトナリ俗ニ萬一ニナド云ニ同シ |
J16_0651B32: | 廿九のとしより。一向稱名のほか。更に他のつとめ |
J16_0651B33: | なかりき。生年八十五歳。正嘉二年の九月より。す |
J16_0651B34: | こしき病惱の事あり。死期にさきだつ事五六日。上 |