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J2310 円光大師行状画図翼賛 円智・義山 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J16_0651A01: モニハメモアヤニコノマシウ見ユ若菜抄ニ目モアヤ
J16_0651A02: シキマテ驚クナリ細流ト拾玉集ニ忍年戀慈鎭アラヌ
J16_0651A03: 色ニ我クロカミノ成行ヲ涙ナラネバ人ソアヤメヌ
J16_0651A04: ●律師ノ申分グニモスヂアル事ナリトゾサモイハ
J16_0651A05: レタリトテ褒タル詞ナリ
J16_0651A06: 律師の弟子どもはるかにをくりて。たまたまあひた
J16_0651A07: てまつれるしるしに。なに事にても。御一言をかう
J16_0651A08: ふらんと申けれは。しはしものものたまはざりける
J16_0651A09: か。たちかへりて。かまへて。をのをの念佛つねに
J16_0651A10: 申すくせつきて。往生し給へとその給ける。其後は
J16_0651A11: 國中の貴賤。たうとみあがめけれは。番匠にてもえ
J16_0651A12: おはせず。念佛の化導もひろくそ侍ける。此ひじり
J16_0651A13: の申されけるは。淨土宗の學問の所詮は。往生極樂
J16_0651A14: は。やすき事とこころうるまでが大事なる也。やす
J16_0651A15: しと心得つれは。やすかるべき事なり。しかるに近
J16_0651A16: 代の學生の異義まちまちなるは。聖敎甚深なれは邪
J16_0651A17: 正わきまへかたし。但上人の仰には。さしもの事は
J16_0651B18: なかりきとその給ける。さて或人に。往生はいか程
J16_0651B19: にか思定られて侍ととはれけれは。左のこぶしを。
J16_0651B20: 右のこぶしにてうたんに。うちはづすまじきほどに
J16_0651B21: おぼえ候と。申けるをきき給て。あなあぶなやと申
J16_0651B22: されけれは。さてはそれにすぎては何と思さだめら
J16_0651B23: れ侍らんと申けれは。生あるものの。死に歸せんず
J16_0651B24: る程に一定と思なり。わがこぶしにてわがこぶしを
J16_0651B25: うたんは。をのづからはづるる事もあらんずるぞか
J16_0651B26: しとそ申されける。
J16_0651B27: ●アナアフナヤハ俗ニアラアフナヤナド云ニ同ジ
J16_0651B28: 行幸ニ御ムスメマウケタマヘルナリアナメテタヤ
J16_0651B29: ナトアテイカウ又ハイタクナト云心ナリ萬葉ニ
J16_0651B30: 惑者之痛情無跡將念秋之長夜乎寐師耳●オノ
J16_0651B31: ツカラハ自然ニトナリ俗ニ萬一ニナド云ニ同シ
J16_0651B32: 廿九のとしより。一向稱名のほか。更に他のつとめ
J16_0651B33: なかりき。生年八十五歳。正嘉二年の九月より。す
J16_0651B34: こしき病惱の事あり。死期にさきだつ事五六日。上

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