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J2310 円光大師行状画図翼賛 円智・義山 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J16_0631A01: も。時時は見え候と申されけるか。あしくいひつと
J16_0631A02: おもはれたる氣色にて。一定風氣にて見え候と覺候
J16_0631A03: とぞ申されける。この律師の義を。多念義となづく。
J16_0631A04: 又は長樂寺義ともいへり。長樂寺の總門のうちに。
J16_0631A05: 居をしめられける故なり。承久三年のころ。但馬宮
J16_0631A06: より念佛往生のこと御尋ありけれは。三箇條の篇目
J16_0631A07: をたてて。くはしくしるし申されけり。かの宮の御
J16_0631A08: 夢想には。法然上人隆寬律師は。たがひに師弟とな
J16_0631A09: りて。ともに行化をたすく。淨土にては律師は師範
J16_0631A10: 上人は弟子。娑婆にては。上人は師範律師は弟子な
J16_0631A11: りとそ。御覽せられける。
J16_0631A12: ●承久三年ハ順德院即位十一年辛巳歳也
J16_0631A13: 畫圖
J16_0631A14: ●長樂寺ノ總門ハ相傳此總門ハ今ノ高臺寺ノ北門
J16_0631A15: ノ邊ナリシ寺僧傳説トソ
J16_0631A16: 遊蓮房圓照は。入道少納言通憲の子。信濃守是憲これ
J16_0631A17: なり。生年廿一歳にして發心出家すはじめは法華經
J16_0631B18: をそらにおぼえて讀誦しけるか。のちには上人の弟
J16_0631B19: 子となりて一向に念佛す。道心堅固に厭離の心ふか
J16_0631B20: き行者にて。いつとなくうちなみたぐみて。ものお
J16_0631B21: もひすがたにてそ見えける。一鋪半の淨土の變相
J16_0631B22: を圖して頸にかけとどまりやすむ所ことにこれをか
J16_0631B23: けて念佛す。最後の所勞の時。安居院の聖覺法印の
J16_0631B24: もとへ。消息をつかはしけり。其狀云。
J16_0631B25: ●遊蓮房圓照ハ系圖ニ通憲第三男俊憲貞憲之弟澄憲明遍等之兄也母ハ高階重仲之女澄憲等同胎也本稱高尹任少納言平治元年配流佐渡國後出家云●少納言通憲ハ第十六卷ニ見ユ
J16_0631B26: ●通憲ハ信西入道ナリ此入道男子廿一人女子六人
J16_0631B27: 系圖アリケルカ一人モアタナルハミエヌ拾玉集ナトア
J16_0631B28: リ父入道事ニ依テ世ノ恐レ多カリケレハ子孫多ク
J16_0631B29: ハミナ出家ス平家物語等是憲ハ第三ノ息貞憲解脱上人之父ノ弟
J16_0631B30: 澄憲明遍ナトニハ兄ナリキ●一鋪半ハ白記ニ周ノ
J16_0631B31: 法ニ一丈五尺ヲ一鋪ト云ト鋪ハ張也字彚
J16_0631B32: 後世のつとめには。なに事をかせんずると人申候は

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