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J2310 円光大師行状画図翼賛 円智・義山 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J16_0630A01: 戰塲に命をすつとも。往生さはりあるべからすとの
J16_0630A02: 給けれは。朝直朝臣。たちまちに眞實の信心をおこ
J16_0630A03: して。毎日六萬遍の念佛は。一期退轉すへからすと。
J16_0630A04: 誓約せられけるか。三十餘年稱名の薰修をつみて。
J16_0630A05: まのあたり本尊のつげをかうふり。かねて往生の時
J16_0630A06: をしり。生年五十九歳。文永元年五月一日。出家を
J16_0630A07: とげ。同三日亥尅。高聲念佛四百餘遍。體をせめ。
J16_0630A08: 念佛のいきにてをはり給にけり。これひとへに律師
J16_0630A09: 一言の勸化による。まことにたうとくぞおほえ侍る。
J16_0630A10: ●朝直朝臣ハ北條四郞時政之孫相模守時房之子也●御靈ハ長谷村ヨリ西南ノ方ニアリ鎌倉權五郞平景政カ祠ナリ村老ノ云當社ハ本梶原村ニ有シテ後ニ此地ニ勸請スト●飛錫禪師ハ宋高僧傳譯經篇ニ唐大聖千福寺釋飛錫未知何許人也云云●文永元年ハ龜山院即位五年甲子歳也
J16_0630A11: ●御靈此社ハ權五郞影政カ靈ヲ崇メタリトソ鎌倉
J16_0630A12: 長谷ノ南星井ノ西北ニアリ東鑑ニ建保三年六月五
J16_0630A13: 日此社兩度鳴動スト具ニハ地理ノ部ニ見ユ●大原
J16_0630A14: ノ法語云於彌陀名號者極善最上法也雖造罪凡
J16_0630B15: 夫修之得往生他力難思行也雖具縛底下
J16_0630B16: 信之預來迎云云●正像末ノ三時ヲ立ル事經論ノ
J16_0630B17: 異説ナリ且大集月藏經第十ニ依ハ正法五百年像法千
J16_0630B18: 年ノ後ヲ末法ニ屬スト説リ如來入滅ヨリ安貞元年
J16_0630B19: ニ至テ凡二千百七十有餘年ニ及ヘリサレハ末法ニ
J16_0630B20: 入テ六百餘年ノ時ナリ今七百餘歳トハ大數ヲ擧テ
J16_0630B21: 云ナリ●飛錫禪師ハ寶王論ヲ造リテ念佛ヲ勸メラ
J16_0630B22: ル唐朝ノ高德ナリ此詞其中ニアリ十疑論及論注等
J16_0630B23: ニ依テ難易二道ヲ明スノ文勢ナリ末法ニノソミ陸
J16_0630B24: 地ニ船ヲコクノ詞ノミ彼等ニ相反セリ●文永元年
J16_0630B25: 五月一日出家ヲトケ同三日念佛ノイキニテヲハリ
J16_0630B26: トハ東鑑ニ弘長三年十一月最明寺殿卒去ノ時飾ヲ
J16_0630B27: 落ノ處武州頻ニ禁遏ヲ加ラルルノ間素意ヲ空スト
J16_0630B28: 云云系圖ニ五月一日卒ス年五十九ト
J16_0630B29: 凡この律師道心純熟し。練行功つもりて。三昧を發
J16_0630B30: 得せられけるにや。先師上人の三昧發得して。極樂
J16_0630B31: の依正を拜したまひける事を。人申けるときは。隆寬

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