浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J16_0629A01: | ぐり異香室にみてり。音樂を聞て。きたりて臨終に |
J16_0629A02: | あふ人これおほし。在世のあひたの奇瑞。臨終のき |
J16_0629A03: | ざみの靈異。しけきによりてのせす。 |
J16_0629A04: | ●安貞元年ハ後堀川院即位六年丁亥歳也●正智未考●唯願ハ津戸三郞入道ト坂東弘通ノ宗師ニ唯願房アテ傳文ニ見ヘタリ若其人ナルニヤ |
J16_0629A05: | 畫圖 |
J16_0629A06: | ●彌陀身色等トハ日中ノ讚文ナリ●瞻仰ハフリサ |
J16_0629A07: | ケミルト訓リ經中ニ往往アル字也●彩雲ハ第三卷 |
J16_0629A08: | ニ見ユ |
J16_0629A09: | 律師鎌倉をたちて。飯山へくだり給しとき。武州剌 |
J16_0629A10: | 史朝直朝臣。于時廿二歳相摸の四郞と申けるが。御靈の |
J16_0629A11: | まへにをひつきて。事のよしを申されしに。律師輿を |
J16_0629A12: | かきすへさせて。對面したまふ。朝直朝臣。身は武家 |
J16_0629A13: | にむまれたりといへとも。心は佛道にかけたり。ね |
J16_0629A14: | がはくは家業をすてずして。生死をはなるべき道を。 |
J16_0629A15: | をしへ給へと申されしに。律師のたまはく。年少の |
J16_0629B16: | 御身。武家のうつはものとして。この御尋にをよぶ |
J16_0629B17: | こと。宿善の内にもよほすなるへし凡佛敎多門なれ |
J16_0629B18: | とも。聖道淨土の二門をいてす。しかるに聖道門は。 |
J16_0629B19: | 有智持戒の人にあらずは。これを修行すへからす。 |
J16_0629B20: | 淨土門は。極惡最下の機のために極善最上の法をさ |
J16_0629B21: | づけられたれは。有智無智をえらはす。在家出家を |
J16_0629B22: | きらはす。彌陀他力の本願を信ずれは。往生うたが |
J16_0629B23: | ひなし。就中末法に入て七百餘歳。時機相應の敎行 |
J16_0629B24: | は。ただ念佛の一門なり。されば飛錫禪師は。末法 |
J16_0629B25: | にのぞみて。餘行をもて生死をいとふは。陸地に船 |
J16_0629B26: | をこぐかことし。他力をたのみて。往生をねがふは。 |
J16_0629B27: | 水上に船をうかふるかことしと。のたまへり。しか |
J16_0629B28: | れは名號本願の船にのりて。彌陀如來を船師とし。 |
J16_0629B29: | 釋迦發遣の順風にほをあけは。罪障の雲もしづま |
J16_0629B30: | り。妄執の波もたたずして。一念須臾のあひだに。 |
J16_0629B31: | 極樂世界七寳池のみぎはにとつかんこと。百即百生 |
J16_0629B32: | さらに疑なし。この安心たがひたまはすは。たとひ |