浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J16_0626A01: | 存生のあひだは。秘して他見に及へからす。死後の流 |
J16_0626A02: | 行は。何事かあらんやとの給けれは。貴命をうけて。 |
J16_0626A03: | いそぎ功ををへんがために。わかちて尊性昇蓮等に |
J16_0626A04: | 助筆せさせて。これを書寫して。本をは返上せられ |
J16_0626A05: | けり。しづかにこれを披見して。いよいよ信仰のま |
J16_0626A06: | ことをいたす。 |
J16_0626A07: | ●元久元年ハ土御門院即位六年甲子歳也●尊性ハ律師門弟ノ中未得此人●昇蓮ハ明遍僧都弟子ニ仁和寺ノ昇蓮アリ彼集ヲ僧都ニ見セシ傳文第十六ニ出タリ人ナルニヤ糅鈔四ニハ昇蓮ハ竹谷乘願ノ弟子ト云ヘリ |
J16_0626A08: | 畫圖 |
J16_0626A09: | 並榎の竪者定照が凶害によりて。山門にうたへ奏聞 |
J16_0626A10: | にをよびて。上人の門徒。國國へ配流せられしに。 |
J16_0626A11: | 律師その專一として。配所さたまるよし。きこえけ |
J16_0626A12: | れは。先師上人すでに念佛の事によりて遷謫にをよ |
J16_0626A13: | び給しうへは。予その跡ををはんこと。尤本意なり |
J16_0626A14: | とて。長樂寺の來迎房にして。最後の別時とて。七 |
J16_0626B15: | 日の如法念佛をつとめられけるに。結願の日にあた |
J16_0626B16: | りて。異香室内に薰じ。蓮華一莖白蓮庭上に生じ。瑞華 |
J16_0626B17: | そらよりふりくだりけれは。現身往生の人なりとぞ。 |
J16_0626B18: | たうとひあひける。まことに不思議の事なりけり。 |
J16_0626B19: | ●來迎房ハ傳文ニ長樂寺ノ總門ノ傍ニ居ヲシムト相傳總門ハ今ノ高臺寺ノ北面ノ門ノワタリニ有シトカヤ云ト |
J16_0626B20: | 畫圖 |
J16_0626B21: | ●凶ハ吉之反也字彚ワザハイト訓ス陸賈新語ニ挾 |
J16_0626B22: | 惡者報以凶説文ニ象穿地交陷其中也害ハ |
J16_0626B23: | 傷也禍也字彚ソコナフ又ワサハイト訓ス●律師ソノ |
J16_0626B24: | 專一トハ百練抄云隆寬律師還俗シテ名ク山ノ遠里ト配陸奧後日被ル攺他 |
J16_0626B25: | 所ニト四十二卷ニ具ニ注シヌ |
J16_0626B26: | 律師をは。森の入道西阿うけ給はりて。東關へうつ |
J16_0626B27: | したてまつる。嘉祿三年七月五日進發す。配所は奧 |
J16_0626B28: | 州とさだめられけるを。森の入道ふかく律師に歸し |
J16_0626B29: | たてまつりてかの秘計にて。代官に門弟實成房を配 |
J16_0626B30: | 所へつかはし。律師をは西阿か住所相模國飯山ヘ相 |