浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J16_0616A01: | ●勢至觀云於肉髻上有一寳缾盛諸光明普現佛事 |
J16_0616A02: | 播磨國。朝日山の信寂房は。上人面授の弟子なり。 |
J16_0616A03: | 明惠上人。摧邪輪といふ文を作て。選擇集を破せら |
J16_0616A04: | れたるを。この人破文をつくりて難者の非をあらは |
J16_0616A05: | せり。一一の義立破分明なる中に。瑜伽莊嚴等の論 |
J16_0616A06: | を引て難し。香象淸凉等の釋をあげて。破せられた |
J16_0616A07: | るところの答にいはく。かれは菩薩の解行をあかす。 |
J16_0616A08: | これは凡夫の往生をのぶ。難行易行その心ことに。 |
J16_0616A09: | 自力他力そのむね別なり。經論の所説。いづれも誠 |
J16_0616A10: | 諦也といへども。すでに時處對機利益各別なり。五 |
J16_0616A11: | 性各別の義をもて。一切皆成の旨を難ぜんに。天台 |
J16_0616A12: | の學者これを信伏せんや。いま萬行成佛の論をもち |
J16_0616A13: | て。念佛往生の義を難せんに。淨土の行人これを依 |
J16_0616A14: | 用せんや。已上又念佛宗をたてんとおもはは諸師によ |
J16_0616A15: | るへし。また一師によらは宗義を立へからすと。難 |
J16_0616A16: | ぜられたるところをこたふるにいはく。もし諸師 |
J16_0616A17: | によりて一宗をたつべくは。密宗の學者。顯宗の祖 |
J16_0616B18: | 師により。顯宗の學者。密宗の祖師によるへし。も |
J16_0616B19: | ししからずば。この難きたるへからす。難者もし天 |
J16_0616B20: | 台眞言の祖師によらは。華嚴はすなはち天台眞言の |
J16_0616B21: | 方便となるへし。いかが宗義をたてん。一宗のうち |
J16_0616B22: | にをきて。先德おほしといへとも。一師の釋義をも |
J16_0616B23: | ちて。指南とする時は。またく相違の師をもちゐる |
J16_0616B24: | 事なし。已上 |
J16_0616B25: | ●播磨國朝日山ハ揖穗東郡也朝日山大日寺今眞言宗高野ノ末寺ナリ●破文●香象又法藏康藏號賢首國師華嚴宗爲第三祖●淸凉ハ澄觀大師也住代州五臺山淸凉寺故爲號也 |
J16_0616B26: | ●香象ハ法藏淸凉ハ澄觀ナリ此二大師ハ並ニ華嚴 |
J16_0616B27: | ノ宗祖ナリ倶ニ宋高僧傳第五卷等ニ見エタリ● |
J16_0616B28: | 此答ハモト善導大師ノ異學異見ノ難破ヲ救フベキ |
J16_0616B29: | ノ旨趣ヲ示サレタルノ大槪ナリ●五性各別ハ是法 |
J16_0616B30: | 相宗ノ所談ニシテ一切有情五種ニ分レテ其性永ク |
J16_0616B31: | 各別ナリト定判セラル●一切皆成ハ是天台華嚴等 |
J16_0616B32: | ノ所談ニシテ法華涅槃等ノ實説ナリ一切衆生皆 |