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J2310 円光大師行状画図翼賛 円智・義山 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J16_0616A01: ●勢至觀云於肉髻上有一寳缾盛諸光明普現佛事
J16_0616A02: 播磨國。朝日山の信寂房は。上人面授の弟子なり。
J16_0616A03: 明惠上人。摧邪輪といふ文を作て。選擇集を破せら
J16_0616A04: れたるを。この人破文をつくりて難者の非をあらは
J16_0616A05: せり。一一の義立破分明なる中に。瑜伽莊嚴等の論
J16_0616A06: を引て難し。香象淸凉等の釋をあげて。破せられた
J16_0616A07: るところの答にいはく。かれは菩薩の解行をあかす。
J16_0616A08: これは凡夫の往生をのぶ。難行易行その心ことに。
J16_0616A09: 自力他力そのむね別なり。經論の所説。いづれも誠
J16_0616A10: 諦也といへども。すでに時處對機利益各別なり。五
J16_0616A11: 性各別の義をもて。一切皆成の旨を難ぜんに。天台
J16_0616A12: の學者これを信伏せんや。いま萬行成佛の論をもち
J16_0616A13: て。念佛往生の義を難せんに。淨土の行人これを依
J16_0616A14: 用せんや。已上又念佛宗をたてんとおもはは諸師によ
J16_0616A15: るへし。また一師によらは宗義を立へからすと。難
J16_0616A16: ぜられたるところをこたふるにいはく。もし諸師
J16_0616A17: によりて一宗をたつべくは。密宗の學者。顯宗の祖
J16_0616B18: 師により。顯宗の學者。密宗の祖師によるへし。も
J16_0616B19: ししからずば。この難きたるへからす。難者もし天
J16_0616B20: 台眞言の祖師によらは。華嚴はすなはち天台眞言の
J16_0616B21: 方便となるへし。いかが宗義をたてん。一宗のうち
J16_0616B22: にをきて。先德おほしといへとも。一師の釋義をも
J16_0616B23: ちて。指南とする時は。またく相違の師をもちゐる
J16_0616B24: 事なし。已上
J16_0616B25: ●播磨國朝日山ハ揖穗東郡也朝日山大日寺今眞言宗高野ノ末寺ナリ●破文●香象又法藏康藏號賢首國師華嚴宗爲第三祖●淸凉ハ澄觀大師也住代州五臺山淸凉寺故爲號也
J16_0616B26: ●香象ハ法藏淸凉ハ澄觀ナリ此二大師ハ並ニ華嚴
J16_0616B27: ノ宗祖ナリ倶ニ宋高僧傳第五卷等ニ見エタリ●
J16_0616B28: 此答ハモト善導大師ノ異學異見ノ難破ヲ救フベキ
J16_0616B29: ノ旨趣ヲ示サレタルノ大槪ナリ●五性各別ハ是法
J16_0616B30: 相宗ノ所談ニシテ一切有情五種ニ分レテ其性永ク
J16_0616B31: 各別ナリト定判セラル●一切皆成ハ是天台華嚴等
J16_0616B32: ノ所談ニシテ法華涅槃等ノ實説ナリ一切衆生皆

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