浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J16_0595A01: | 念佛。彌陀の本願にかなひ。往生の業因たるむね。 |
J16_0595A02: | 慧心の傳記法印の存知。あきらかなり。 |
J16_0595A03: | ●惠心傳記文未見撰者亦未詳 |
J16_0595A04: | ●注進ハ注記シテ進上申也●本意コノ念ニアリト |
J16_0595A05: | ハ只往生ノ願念ナリトソ●肝ニ銘シハ顏子家訓ニ |
J16_0595A06: | 銘心刻骨ナトアテ胸間ニ銘刻シテ深ク感シテ |
J16_0595A07: | 不忘也●秋毫ハ兎毛ノ秋ニナリテハ細クナリタ |
J16_0595A08: | ルヲ云莊子ノ注サレハ少シキ事ヲ云ハントテ秋毫トハ |
J16_0595A09: | 云ナリ孟子ニ師曠明見千里秋毫ト●抑ハ反語辭 |
J16_0595A10: | オシカヘシテ云詞ナリ或ハ發語ノ詞也謫居遠所ノ |
J16_0595A11: | 書通ソノハバカリアレハ細少ヲ先トシケルニヤ |
J16_0595A12: | 法印風痾にをかされ。病惱日月ををくるといへとも。 |
J16_0595A13: | 稱名の行さらにをこたる事なし。病席にふして後。あ |
J16_0595A14: | る時にはかに涕泣せらるる事のありけるを弟子おど |
J16_0595A15: | ろきてこれを尋申けれは。明禪聖覺と。手つかひて。 |
J16_0595A16: | 人にいはるなる無益の對揚かなと。としごろおもひ |
J16_0595A17: | しか。たたいまふとおもひいでられたるなり。故郷 |
J16_0595B18: | の妄執をわすれざるは。淨刹の欣求のひまあるにこ |
J16_0595B19: | そと申されける。念念不捨の信力も。このことばに |
J16_0595B20: | あらはれ。順彼佛願の正業も。ただ一言にしられた |
J16_0595B21: | り。紫雲たなびきて往生人の相ありとて。人おほく群 |
J16_0595B22: | 集するよし。看病の人人申けれは。何條明禪か臨終 |
J16_0595B23: | に紫雲の沙汰までにをよばんそ。ただ正念みだれず |
J16_0595B24: | して。稱名をもて息たえたらんにすくへからすと |
J16_0595B25: | て。正信房を知識として。頭北面西にて。極重惡人 |
J16_0595B26: | 無他方便。唯稱彌陀得生極樂の文をとなへ。念佛相續 |
J16_0595B27: | し。如入禪定にして。仁治三年五月二日午尅に。 |
J16_0595B28: | 往生をとげられけるとなん。 |
J16_0595B29: | ●風痾ハ風ノ心地ト云ニ同シ第十六卷ニ注シキ● |
J16_0595B30: | 涕泣ハ日本紀ニネニナクト訓ス●手ツカヒトハ枕 |
J16_0595B31: | 草子ニ手ツカヒニテマユミイル抄ニ馬弓ノ時二人 |
J16_0595B32: | ツツツカヒテ射ルトナン花鳥餘情ニ手結トカケリ |
J16_0595B33: | ト東鑑ニハ番ノ字ヲ書タリ書經ニ對揚天子之休 |
J16_0595B34: | 命孔安國傳ニ對答也答受美命而稱揚之ト今 |