浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J16_0594A01: | 權觀ノ所得ニアラス故ニ無窮ト名ツクサレハ内ニ |
J16_0594A02: | ハ法性ヲ照シ外ニハ佛力ヲ求ムルヲ己心ヲ觀シ聖 |
J16_0594A03: | 應ヲ扣トハ云也所謂佛力トハ又是他ニアラス只此 |
J16_0594A04: | 同一法性ノ理内ノ功德ノ外ニ顯現スルノミ是故ニ |
J16_0594A05: | 釋シテ見己本見己迹トハ云ナリ●止觀一之三云 |
J16_0594A06: | 雖未契理觀心不息如楞嚴中射的喩是名觀 |
J16_0594A07: | 行菩提又云經上云云何當學是三昧耶佛言譬如 |
J16_0594A08: | 學射先射大准次射小准次學射的次學射 |
J16_0594A09: | 錢次學射杖次學射毛次射一毛次射毛百分 |
J16_0594A10: | 之一如是爲學射善成於夜闇中所聞音聲若人 |
J16_0594A11: | 非人不用心力射之皆中習三昧者亦復如 |
J16_0594A12: | 是修行功積テ心觀成就スルヲ此益ト云ナリ●出 |
J16_0594A13: | 仕ノ昔ハ本寺ニ在テ公請ニ參ル時也●左氏襄公傳 |
J16_0594A14: | ニ密語ノ外ヘ聞ユルヲ語洩ト云書ノ臣範ニ言易 |
J16_0594A15: | 洩者召禍之媒也ト本邦ノ書翰ニ陳告ヲ洩申ト |
J16_0594A16: | 云事古記ニ往往ナリ愼テ云マジキヲ云トノ心ニテ |
J16_0594A17: | 卑下ノ詞ナルヘシ今此ニ言心ハヨロシク御取捨ア |
J16_0594B18: | テ奏セラルヘキ由僧正ノ方ヨリ近臣ノ御中ヘ申送 |
J16_0594B19: | ラルヘシトナリ |
J16_0594B20: | 法印注進の。慧心傳記の文云往年に人ありて。ひそか |
J16_0594B21: | に問て云。和上智行世に等倫なし。所修の行法なに |
J16_0594B22: | をもてか宗とするや。答念佛を宗とす。又問。諸行 |
J16_0594B23: | の中には。理をもて勝たりとす。念佛の時法身を觀 |
J16_0594B24: | すやいなや。答ただ佛號をとなふ。又問。何ぞ理を |
J16_0594B25: | 觀ぜさる。答往生の業には。稱名足ぬへし。本意この |
J16_0594B26: | 念にあり。故に理を觀ぜす。但これを觀ぜんとおも |
J16_0594B27: | はんにかたしとせす。われ理を觀するとき。心あき |
J16_0594B28: | らかに通達して。障碍ある事なしと。云云僧正又重た |
J16_0594B29: | る狀云。一紙の趣。ふかく肝に銘し候。一代の聖敎 |
J16_0594B30: | をのせらるといふとも。これにすぐへからす候歟。 |
J16_0594B31: | 愚意の所存。秋毫も違せす候間。信仰無極候。抑 |
J16_0594B32: | 彼へ進上の書札。細少を爲先候。文字も今すこし |
J16_0594B33: | ちいさきやうに。御書寫ありて給へく候。御自筆。 |
J16_0594B34: | 上覽のために宜かるへき間申候也。云云取詮無觀の散心 |