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J2310 円光大師行状画図翼賛 円智・義山 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J16_0594A01: 權觀ノ所得ニアラス故ニ無窮ト名ツクサレハ内ニ
J16_0594A02: ハ法性ヲ照シ外ニハ佛力ヲ求ムルヲ己心ヲ觀シ聖
J16_0594A03: 應ヲ扣トハ云也所謂佛力トハ又是他ニアラス只此
J16_0594A04: 同一法性ノ理内ノ功德ノ外ニ顯現スルノミ是故ニ
J16_0594A05: 釋シテ見己本見己迹トハ云ナリ●止觀一之三
J16_0594A06: 雖未契理觀心不息如楞嚴中射的喩是名觀
J16_0594A07: 行菩提又云經上云云何當學是三昧耶佛言譬如
J16_0594A08: 學射先射大准次射小准次學射的次學射
J16_0594A09: 錢次學射杖次學射毛次射一毛次射毛百分
J16_0594A10: 之一如是爲學射善成於夜闇中所聞音聲若人
J16_0594A11: 非人不用心力射之皆中習三昧者亦復如
J16_0594A12: 是修行功積テ心觀成就スルヲ此益ト云ナリ●出
J16_0594A13: 仕ノ昔ハ本寺ニ在テ公請ニ參ル時也●左氏襄公傳
J16_0594A14: ニ密語ノ外ヘ聞ユルヲ語洩ト云書ノ臣範ニ言易
J16_0594A15: 洩者召禍之媒也ト本邦ノ書翰ニ陳告ヲ洩申ト
J16_0594A16: 云事古記ニ往往ナリ愼テ云マジキヲ云トノ心ニテ
J16_0594A17: 卑下ノ詞ナルヘシ今此ニ言心ハヨロシク御取捨ア
J16_0594B18: テ奏セラルヘキ由僧正ノ方ヨリ近臣ノ御中ヘ申送
J16_0594B19: ラルヘシトナリ
J16_0594B20: 法印注進の。慧心傳記の文云往年に人ありて。ひそか
J16_0594B21: に問て云。和上智行世に等倫なし。所修の行法なに
J16_0594B22: をもてか宗とするや。答念佛を宗とす。又問。諸行
J16_0594B23: の中には。理をもて勝たりとす。念佛の時法身を觀
J16_0594B24: すやいなや。答ただ佛號をとなふ。又問。何ぞ理を
J16_0594B25: 觀ぜさる。答往生の業には。稱名足ぬへし。本意この
J16_0594B26: 念にあり。故に理を觀ぜす。但これを觀ぜんとおも
J16_0594B27: はんにかたしとせす。われ理を觀するとき。心あき
J16_0594B28: らかに通達して。障碍ある事なしと。云云僧正又重た
J16_0594B29: る狀云。一紙の趣。ふかく肝に銘し候。一代の聖敎
J16_0594B30: をのせらるといふとも。これにすぐへからす候歟。
J16_0594B31: 愚意の所存。秋毫も違せす候間。信仰無極候。抑
J16_0594B32: 彼へ進上の書札。細少を爲先候。文字も今すこし
J16_0594B33: ちいさきやうに。御書寫ありて給へく候。御自筆。
J16_0594B34: 上覽のために宜かるへき間申候也。云云取詮無觀の散心

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