浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J16_0577A01: | 土宗の心は。觀經前後の諸大乘經をとりて。みなこ |
J16_0577A02: | とことく往生の行の中に攝す。なんぞ法華ひとりも |
J16_0577A03: | れんや。あまねく攝する心は。念佛に對してこれを |
J16_0577A04: | 廢せんためなりとの給けれは。使歸てこのよしをか |
J16_0577A05: | たるに。僧都口をとぢて。言説なかりけり。あると |
J16_0577A06: | き宜秋門の女院中宮にて。一品の宮を御懷姙の時。 |
J16_0577A07: | 上人は御戒の師にめされ。公胤は御導師に參したま |
J16_0577A08: | ひて。參會し給事侍き。御受戒はてて。上人退出せ |
J16_0577A09: | んとし給に。預きたりてしはし候はせ給へ見參に入 |
J16_0577A10: | 侍らんと。大貳の僧都御房申せと候と申あひた。暫 |
J16_0577A11: | 伺候し給に。御經供養はてて。僧都きたりて。上人 |
J16_0577A12: | には念佛の事をぞ尋申べけれとも。まづ大要なるに |
J16_0577A13: | つきて申侍なり。東大寺の戒の。四分律にて侍る事 |
J16_0577A14: | は。如何なるいはれにて侍ぞと申さるるあひた。東 |
J16_0577A15: | 大寺の戒の四分律にてあるべき道理を。具に釋した |
J16_0577A16: | まひたりしかば。僧都かへりて。勘て見給ひけるに。 |
J16_0577A17: | 上人申さるるむね。すこしもたがはざりけれは。次 |
J16_0577B18: | の日又參會の時。昨日仰られ侍し事ども。誠にさ候 |
J16_0577B19: | けりとて。僧都以外に上人を歸敬したまひ。淨土の |
J16_0577B20: | 法門を談じ。かねて餘事にわたる。玄惲をくゑんく |
J16_0577B21: | ゐと。僧都申されけれはその宗の人の申侍しは。く |
J16_0577B22: | ゑんうんとこそ申侍しか。暉とかきてこそ。くゐと |
J16_0577B23: | はよみ侍れ。惲とかきては。うんとこそよみ侍れと |
J16_0577B24: | 上人直申されき。惣じてかくのこときのあやまりと |
J16_0577B25: | も。七箇條まて直されたりしかは。僧都退出ののち |
J16_0577B26: | 弟子にかたられけるは。今日法然房に對面して。七 |
J16_0577B27: | 箇條の僻事を直されたり。常に見參せは。才學はつ |
J16_0577B28: | き侍なん。たつるところの淨土の法門。聖意に違す |
J16_0577B29: | べからす。あふぎて信ずへし。かの上人の義をそし |
J16_0577B30: | る。これおほきなるとがなりとて。即製作の决疑抄 |
J16_0577B31: | 三卷をやかれにけり。誠に博覽のいたりゆゆしかり |
J16_0577B32: | けりとぞ。ほめ申されける。かの僧正は。顯密の達 |
J16_0577B33: | 者にて。智行兼備せり。稱美の詞信をとるにたれる |
J16_0577B34: | ものなり。上人の中陰の唱導をのぞみつとめて。か |