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J2310 円光大師行状画図翼賛 円智・義山 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J16_0507A01: て。法相三論も隱沒し。天台華嚴も廢退する事なし
J16_0507A02: かはあるべき。念佛を行せすしてゐたらば。このとも
J16_0507A03: がらは一宗をも興隆すへきかは。ただいたづらに
J16_0507A04: 念佛の業を廢したるばかりにて。またくそれ諸宗の
J16_0507A05: をぎろをもさくるべからず。しかれはこれおほきな
J16_0507A06: る損にあらすや。諸宗のふかきながれをくむ。南都
J16_0507A07: 北京の學者。兩部の大法をつたへたる。本寺本山の
J16_0507A08: 禪徒。百千萬の念佛世にひろまりたりとも。本宗を
J16_0507A09: あらたむべきにあらす。又佛法うせなんとすとて念
J16_0507A10: 佛を廢せは。念佛はこれ佛法にあらずや。たとへば
J16_0507A11: 虎狼の害をにげて。師子にむかひてはしらんがこと
J16_0507A12: し。餘行を謗じ念佛を謗ぜんおなじくこれ逆罪也。
J16_0507A13: とらおほかみに害せられん。師子に害せられん。と
J16_0507A14: もにかならす死すへし。これをも謗ずべからす。か
J16_0507A15: れをもそねむべからす。ともにみな佛法也。たがひ
J16_0507A16: に偏執することなかれ像法决疑經にいはく。三學の
J16_0507A17: 行人。たがひに毀謗して。地獄にいることときやの
J16_0507B18: ことしといへり。又大論にいはく。自法を愛染する
J16_0507B19: ゆへに。他人の法を毀呰すれば。持戒の行人なりと
J16_0507B20: いへとも。地獄の苦をまぬかれすといへり。又善導
J16_0507B21: 和尚のの給はく。
J16_0507B22: 世尊説法時將了 慇懃付屬彌陀名
J16_0507B23: 五濁增時多疑謗 道俗相嫌不用聞
J16_0507B24: 見有修行起瞋毒 方便破壞競生怨
J16_0507B25: 如此生盲闡提輩 毀滅頓敎永沈淪
J16_0507B26: 超過大地微塵劫 未可得離三途身
J16_0507B27: といへり。念佛を修せんものは餘行をそしるべから
J16_0507B28: す。そしらばすなはち彌陀の悲願にそむくへきゆへ
J16_0507B29: 也。餘行を修せん者も念佛をそしるべからす。又諸
J16_0507B30: 佛の本誓にたかふがゆへ也。
J16_0507B31: ●守屋大臣ハ物部弓削尾興之子也●像法決疑經一卷法華疏九之一ニ結成涅槃云云或此經疑僞部ニ入タリ弘決六之二云云
J16_0507B32: ●ナシカハアルヘキハナニシニカハナリ●本寺ハ
J16_0507B33: 東大興福等ノ大寺ナリ本山ハ叡山高野等ナリ禪徒

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