ウィンドウを閉じる

J2310 円光大師行状画図翼賛 円智・義山 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J16_0504A01: の先德のかきをき給へる。まことなるかなや。又善
J16_0504A02: 導和尚この觀經を釋しての給はく。娑婆の化主。そ
J16_0504A03: の請によるがゆへに。ひろく淨土の要門をひらき。
J16_0504A04: 安樂の能人。別意の弘願をあらはす。その要門とい
J16_0504A05: は。すなはちこの觀經の定散二門是也。定はすなは
J16_0504A06: ちおもひをやめてもて心をこらし。散はすなはち惡
J16_0504A07: を廢して善を修す。この二行をめぐらして。往生を
J16_0504A08: もとめねがふ也。弘願といは。大經にとくが如し。
J16_0504A09: 一切善惡の凡夫のむまるることをうるもの。みな
J16_0504A10: 阿彌陀佛の大願業力に乘じて。增上縁とせずといふ
J16_0504A11: ことなし。又ほとけの密意弘深にして。敎文さとり
J16_0504A12: がたし。三賢十聖もはかりてうかがふところにあら
J16_0504A13: す。いはんやわれ信外の輕毛也。さらに旨趣をしら
J16_0504A14: んや。あふひておもんみれは。釋迦はこの方にして
J16_0504A15: 發遣し。彌陀はかのくにより來迎し給ふ。ここにや
J16_0504A16: りかしこによばふ。あにさらざるへけんやといへ
J16_0504A17: り。しかれは定善散善弘願の三門をたて給へり。そ
J16_0504B18: の弘願といふは。大經云。設我得佛。十方衆生。至
J16_0504B19: 心信樂。欲生我國。乃至十念。若不生者。不取正覺。
J16_0504B20: 唯除五逆。誹謗正法といへり。善導釋しての給は
J16_0504B21: く。若我成佛。十方衆生。稱我名號。下至十聲。若
J16_0504B22: 不生者。不取正覺。彼佛今現在世成佛。當知本誓重
J16_0504B23: 願不虚。衆生稱念必得往生。云云觀經の定散兩門をと
J16_0504B24: きをはりて。佛告阿難。汝好持是語。持是語者。即
J16_0504B25: 是持無量壽佛名。云云これすなはちさきの弘願のここ
J16_0504B26: ろなり。又おなしき經の眞身觀には。彌陀身色如金
J16_0504B27: 山。相好光明照十方。唯有念佛蒙光攝。當知本願最
J16_0504B28: 爲強。云云又これさきの弘願のゆへなり。阿彌陀經に
J16_0504B29: いはく。不可以少善根福德因縁。得生彼國。若善男
J16_0504B30: 子善女人。聞説阿彌陀佛。執持名號。若一日若二
J16_0504B31: 日。乃至七日。一心不亂。其人臨命終時。心不顚
J16_0504B32: 倒。即得往生。云云つぎの文に。六方にをのをの恒河
J16_0504B33: 沙の佛ましまして。廣長の舌相をいだして。あまね
J16_0504B34: く三千大千世界におほひて。誠實のことなり信ぜよ

ウィンドウを閉じる