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J2310 円光大師行状画図翼賛 円智・義山 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J16_0503A01: 果。讀誦大乘。勸進行者也。九品はかの三福の業を
J16_0503A02: 開してその業因にあつ。つぶさには觀經に見えた
J16_0503A03: り。總じてこれをいへは。定散二善の中にもれたる
J16_0503A04: 往生の行はあるべからす。これによりて或はいづれ
J16_0503A05: にもあれ。ただ有縁の行におもむきて功をかさね
J16_0503A06: て。心のひかん法によりて行をはげまは。みなこと
J16_0503A07: ことく往生をとぐへし。さらにうたがひをなす事な
J16_0503A08: かれ。いましばらく自法につきてこれをいはば。ま
J16_0503A09: さにいま定善の觀門はかずかずにつらなりて十三あ
J16_0503A10: り。散善の業因はまちまちにわかれて九品あり。
J16_0503A11: その定善の門にいらんとすれは。すなはち意馬あれ
J16_0503A12: て六塵の境にはす。かの散善の門にのぞまんとすれ
J16_0503A13: ば。又心猿あそんて十惡のえだにうつる。かれをし
J16_0503A14: づめんとすれとも得ず。これをとどめんとすれども
J16_0503A15: あたはず。いま下三品の業因を見れは。十惡五逆の
J16_0503A16: 衆生。臨終に善知識にあひて。一聲十聲阿彌陀佛
J16_0503A17: の名號をとなへて往生すととかれたり。これなんぞ
J16_0503B18: われらが分にあらざらんや。かの釋の雄俊といひ
J16_0503B19: し人は。七度還俗の惡人なり。いのちをはりての
J16_0503B20: ち。獄卒閻魔の廳庭にゐてゆきて。南閻浮提第一の
J16_0503B21: 惡人。七度還俗の雄俊。ゐてまいりてはんべりと申
J16_0503B22: ければ。雄俊申ていはく。われ在生の時。觀無量壽
J16_0503B23: 經をみしかば。五逆の罪人阿彌陀ほとけの名號を。
J16_0503B24: 十聲となへて極樂に往生すと。まさしくとかれた
J16_0503B25: り。われ七度還俗すといへとも。いまだ五逆をばつ
J16_0503B26: くらず。善報すくなしといへとも。念佛十聲にすぎ
J16_0503B27: たり。雄俊もし地獄におちは。三世の諸佛妄語のつ
J16_0503B28: みにおち給へしと高聲にさけびしかば。法王は理に
J16_0503B29: おれて。たまのかふりをかたふけてこれをおがみ。
J16_0503B30: 彌陀はちかひによりて。金蓮にのせてむかへ給き。
J16_0503B31: いはんや七度還俗にをよはざらんをや。いはんや一
J16_0503B32: 形念佛せんをや。男女貴賤行住坐臥をえらはす。時
J16_0503B33: 處諸縁を論ぜす。是を修するにかたからず。乃至臨
J16_0503B34: 終に往生を願求するにそのたよりをえたりと。楞嚴

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