浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J16_0451A01: | 中國光明房ヘツカハストテサシ次ノ御返事ヲ載タ |
J16_0451A02: | リ漢語燈錄第十ニハ全文具ニ載ラル |
J16_0451A03: | ●光明房ハ祕傳抄ニ豊後國ノ住人權田吉法ト云俗人上京ノ次テニ上人ノ御坊ヘ參リテ念佛往生ノ法門承ハリテ發心出家シケルニ光明房ト號ヲ給ハリヌト云云若此人當時越後ニ居住シケルニヤ |
J16_0451A04: | 一念往生の義。京中にも粗流布する所なり。凡言語 |
J16_0451A05: | 道斷の事なり。まことにほとほと御問答に不可及 |
J16_0451A06: | 歟。所詮双卷經の下に。乃至一念。信心歡喜とい |
J16_0451A07: | ひ。又善導和尚は。上盡一形。下至十聲一聲等。定 |
J16_0451A08: | 得往生。乃至一念無アリ疑心。といへる。此等の文 |
J16_0451A09: | を。あしく料簡する輩。大邪見に住して申候所な |
J16_0451A10: | り。乃至といひ。下至といへる。みな上盡一形をか |
J16_0451A11: | ねたることはなり。しかるを近頃愚癡無智の輩。多く |
J16_0451A12: | 偏に十念一念なりと執して。上盡一形を廢する條。 |
J16_0451A13: | 無慚無愧の事なり。實に十念一念までも。佛の大悲 |
J16_0451A14: | 本願。なを必引接し給ふ。無上の功德なりと信じ |
J16_0451A15: | て。一期不退に行ずべきなり文證多しといへとも。 |
J16_0451B16: | これを出すにをよはす。いふにたらさる事なり。こ |
J16_0451B17: | こにかの邪見の人。此の難をかうふりて答ていは |
J16_0451B18: | く。わかいふ所も。信を一念にとりて念ずへきな |
J16_0451B19: | り。しかりとて又念すへからすとはいはすといふ。 |
J16_0451B20: | これ又詞は尋常なるに似たりといへとも。心は邪見 |
J16_0451B21: | をはなれす。しかるゆへは。决定の信心をもて。一 |
J16_0451B22: | 念してのちは。又念ぜすといふとも。十惡五逆なを |
J16_0451B23: | 障をなさす。况や餘の小罪をやと。信ずへきなりと |
J16_0451B24: | いふ。此思に住せんものは。たとひおほく念ずとい |
J16_0451B25: | ふとも。阿彌陀佛の御心にかなはんや。いづれの經 |
J16_0451B26: | 論。人師の説そや。これひとへに。懈怠無道心。不 |
J16_0451B27: | 當不善のたぐひの。恣に惡をつくらんと思て。申い |
J16_0451B28: | たせる事なり。凡そかくのこときの人は。附佛法の |
J16_0451B29: | 外道也。師子のなかの虫なり。又うたがふらくは。 |
J16_0451B30: | 天魔波旬のために。精氣をうばはるる輩の。もろも |
J16_0451B31: | ろの往生の人をさまたげんとする歟。最あやしむへ |
J16_0451B32: | し。ふかくおそるへきものなり。毎事筆端につくし |