浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J16_0416A01: | 者熊谷入道也トアリ●聖覺法印ノ房ニ尋行テ九卷 |
J16_0416A02: | 傳ニ初ハ伊豆國走湯山ニ參籠シケルガ上人ノ念佛 |
J16_0416A03: | 弘通ノ次第ヲ京都ヨリ下レル尼公若ハ妙眞尼公ナルニヤノ語リ |
J16_0416A04: | 申ケルヲ聞テ頓テ上洛シテ先澄憲法印ノモトヘ向 |
J16_0416A05: | テトアリ粟生光明寺縁起ニ建久四年三月古郷ヲ遁 |
J16_0416A06: | 出テ吉水ニ參ルト云云●九卷傳ニ法印ニ對面ヲ相 |
J16_0416A07: | 待ホドノ手ズサミニ刀ヲトギケルヲ何事ノ料ゾト |
J16_0416A08: | 人申ケレバコレヘ參ルハ後生ノ事ヲ尋申サン爲ナ |
J16_0416A09: | リ若腹ヲモキリ命ヲモ捨テ後生ハ助カランズル |
J16_0416A10: | ト承ラバヤガテ腹ヲモ切ン料ナリトゾ申ケルト |
J16_0416A11: | アリ |
J16_0416A12: | 或時上人月輪殿へ參じ給けるに。此入道推參して。 |
J16_0416A13: | 御供にまひりけるを。とどめばやと思食されけれど |
J16_0416A14: | も。さるくせ者なれば。中中あしかりぬと思食て。 |
J16_0416A15: | 仰らるる旨なかりけれは。月輪殿までまいりて。く |
J16_0416A16: | つぬきに候して。縁に手うちかけよりかかりて侍け |
J16_0416A17: | るが。御談義の聲のかすかにきこえけれは。此人道 |
J16_0416B18: | 申けるは。あはれ穢土程に口おしき所あらじ。極樂 |
J16_0416B19: | にはかかる差別はあるましきものを。談義の御聲も |
J16_0416B20: | きこえばこそと。しかり聲に高聲に申けるを。禪定 |
J16_0416B21: | 殿下きこしめして。こはなにものそと仰られけれ |
J16_0416B22: | は。熊谷の入道とて。武藏國よりまかりのぼりたる |
J16_0416B23: | くせもも候が。推參に供をして候と覺候と。上人申 |
J16_0416B24: | 給ければ。やさしくただめせとて。御使を出されて |
J16_0416B25: | めされけるに。一言の色題にも及ばす。やがてめし |
J16_0416B26: | に隨て。ちかく大床に伺候して聽聞仕けり。往生極 |
J16_0416B27: | 樂は當來の果報なをとをし。忽に堂上をゆるされ。 |
J16_0416B28: | 今生の果報を感じぬる事本願の念佛を行ぜずは。 |
J16_0416B29: | いかてか此式に及へきと。耳目おとろきてそ見え |
J16_0416B30: | ける。 |
J16_0416B31: | 畫圖 |
J16_0416B32: | ●或時ハ一書ニ建久八年春ト●推參ハハバカル氣 |
J16_0416B33: | 色ナク押ツケニ參ルナリ●サルクセ者トハサアル |
J16_0416B34: | 僻者ナリ僻ハ乖僻偏僻ナリカタクナニハラアシキ |