浄土宗全書を検索する
AND検索:複数の検索語をスペースで区切って入力すると、前後2行中にそれらを全て含む箇所を検索します。
巻_頁段行 | 本文 |
---|---|
J16_0410A01: | がごとくにて。息絶にけり。生年七十五なり。時に |
J16_0410A02: | 紫雲屋上にたなびき。音樂雲外にきこゑて。持佛堂 |
J16_0410A03: | 庵室間に光明充滿し。室の内外に異香薰ず。遠近の |
J16_0410A04: | 道俗男女これを見聞す。平生の昔より攝取の光明に |
J16_0410A05: | 心をよせけるに。はたしてかの光明を感得しける。 |
J16_0410A06: | 不思議にたうとくも侍哉。 |
J16_0410A07: | ●寳治二年ハ後深草院即位二年戊申歳也 |
J16_0410A08: | 畫圖 |
J16_0410A09: | ●ヲカシハ侵ノ字ナリ侵トハ字彙ニ脧削也ト●鹿 |
J16_0410A10: | 鳥ヲ食ストモ等此趣百四十餘條ノ御答ニ見エタリ |
J16_0410A11: | ●敵ニ向テ弓ヲヒクトモ等上人甘糟ニ示給フノ趣 |
J16_0410A12: | 是ナリ |
J16_0410A13: | 西明寺の禪門。若冠の時は常に念佛の安心なと。小 |
J16_0410A14: | 倉の草庵へそ尋られける。爰に寬元の比。智明房使 |
J16_0410A15: | を進じて申をくりけるは。年來念佛の行者として。 |
J16_0410A16: | 西方をねがふ心ねんころなり。栗の木とは。西の木 |
J16_0410A17: | とかけり。西方の行人として。むつまじく覺侍れ |
J16_0410B18: | は。多年これを所持すといへとも。老體いまにをき |
J16_0410B19: | ては行步にあたはす。その用なきに似たり。君西土 |
J16_0410B20: | を心をはこびまします。この杖をさづけたてまつる |
J16_0410B21: | にたへたり。これをもちゐて。淨土にまいらしめた |
J16_0410B22: | まふへしとて。栗の木の杖ををくり進したりけれ |
J16_0410B23: | は。返狀のおくに |
J16_0410B24: | 老らくのゆくすゑかねておもふには |
J16_0410B25: | つくつくうれし西の木の杖 |
J16_0410B26: | とそ書をくられける。禪門其後はかの勸化を信し |
J16_0410B27: | て。常に西土の託生を心にかけ。彌陀の引接をぞた |
J16_0410B28: | のまれける。 |
J16_0410B29: | ●入道正五位下相摸守平朝臣時賴ハ時氏ノ二男母ハ松下禪尼也建長八年十一月廿三日最明寺ニ於テ落飭法名ハ覺了房道崇時ニ年三十●寬元ハ後嵯峨院ノ年號ナリ |
J16_0410B30: | ●禮記ノ内則ニ二十而冠ト二十ヲ弱冠ト云ナリ |
J16_0410B31: | 禪門ハ北條時政六代ノ後胤相摸守時賴法名ヲ道崇 |
J16_0410B32: | トイヘリ鎌倉ニ最明寺ヲ立テ遁俗シ給フ故ニ呼テ |