浄土宗全書を検索する
AND検索:複数の検索語をスペースで区切って入力すると、前後2行中にそれらを全て含む箇所を検索します。
巻_頁段行 | 本文 |
---|---|
J16_0411A01: | 最明寺殿ト云東鑑釋書ナトニ具ナリ●老體トハ知 |
J16_0411A02: | 明房時ニ七十一歳ナリ |
J16_0411A03: | されは弘長二年の比。上人の孫弟敬西房法蓮房弟子關東 |
J16_0411A04: | 下向の時。上人の傳を進したりけるに。數日披覽の |
J16_0411A05: | 後。上人の德行をたうとみて。念佛の安心を尋られ |
J16_0411A06: | けれは。往生の故實勤行の文なとを書て奉りけり。 |
J16_0411A07: | 禪門自筆の返狀云。故實ならひに勤行の文給り候 |
J16_0411A08: | ぬ。よくよく見覺候て。往生の心をすすむべく候。 |
J16_0411A09: | 云云取詮遂に翌年弘長三十一月廿二日辰尅。臨終正念端座合 |
J16_0411A10: | 掌して。往生をとけらる。 |
J16_0411A11: | ●弘長二年辛酉ハ龜山院ノ年號ナリ |
J16_0411A12: | ●法蓮房弟子或宗派ニ際寬律師ノ弟子信瑞大德ヲ |
J16_0411A13: | 敬西房ト云上人ノ傳一卷ヲ作レリト良榮决疑抄見 |
J16_0411A14: | 聞云黑谷上人傳敬西ノ作也ト云云●上人ノ傳トハ敬西房自 |
J16_0411A15: | 作ノ一卷傳ナルヘシ云云ハ日本紀ニシカシカトヨ |
J16_0411A16: | メリ河海ニイロイロノイヒコトト云義ナリ漢書注 |
J16_0411A17: | ニ師古曰云云猶言如此如此也史記ノ汲黯傳ニ |
J16_0411B18: | 吾欲云云釋籖一云未説者尚多如雲説文ニ像 |
J16_0411B19: | 雲氣在天廻轉之形言之在口如雲潤物阮元 |
J16_0411B20: | 瑜書ニ其言云云注ニ銑云云云謂辭多略不能載 |
J16_0411B21: | 也 |
J16_0411B22: | 同十二月十五日。諏訪の入道蓮佛。敬西房に送り遣 |
J16_0411B23: | す狀云。西明寺殿御往生の事。中中不及申目出た |
J16_0411B24: | き次第にて候。十一月廿二日亥刻に。唐衣めして袈 |
J16_0411B25: | 裟かけて。西方に阿彌陀佛をかけまいらせて。椅子 |
J16_0411B26: | にのぼらせ給て。御威儀すこしもみだれず。合掌し |
J16_0411B27: | て御往生候なり。御いたはりとて候しかとも。すこ |
J16_0411B28: | しも御苦痛候はす。然べき御往生の因縁にて候けり |
J16_0411B29: | と覺候。御臨終ちかくなり候て。かだしけなき仰を |
J16_0411B30: | 蒙て候き。阿彌陀ほとけの御力にて。淨土へまいり |
J16_0411B31: | たらば。むかへうするぞと仰の候しかは。日比不足 |
J16_0411B32: | なくかうふりて候し御恩には。百倍千倍してたのも |
J16_0411B33: | しくありがたく覺候て。歎の中にもうれしく候。故 |
J16_0411B34: | 入道殿の仰に。蓮佛地獄におとさぬ樣に敎訓候へ |