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J2310 円光大師行状画図翼賛 円智・義山 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J16_0398A01: おほく得失をあげたり。しげきがゆへにいださず。
J16_0398A02: これをもてしるへし。おほよそ此念佛は。そしれる
J16_0398A03: ものは。地獄に墮て五劫苦をうくる事きはまりな
J16_0398A04: し。信するものは。淨土にむまれて永劫の樂をうくる
J16_0398A05: 事きはまりなし。なをなをいよいよ信心をふかくし
J16_0398A06: て。二心なく。念佛せさせたまふへし。くはしき事。
J16_0398A07: 御ふみにつくしがたく候。この御つかひ申候へし。
J16_0398A08: 正月廿八日源空已上實秀この消息を恭敬頂戴して。一
J16_0398A09: 向に念佛す。寬元四年往生の時。異香をかぎ。音樂
J16_0398A10: をきくものおほかりき。實秀が妻室。又ふかく此消
J16_0398A11: 息のをしへを信受して。稱名の行をこたりなく。つ
J16_0398A12: ゐに奇瑞をあらはし。往生の素懷をとげけるとなむ。
J16_0398A13: ●寬元ハ八十七代後嵯峨院ノ年號也
J16_0398A14: 畫圖
J16_0398A15: ●法身ハ色モナク形モナキ無相ノ佛體也是畢竟不
J16_0398A16: 可思議ノ妙體ニシテ凡夫情識ノ及ハヌ所ナレハ無
J16_0398A17: 相ト云ナリ●總シテ佛ノ正法ヲ誹謗スレハ無間ニ
J16_0398B18: 墮テ五劫ノ責ヲウクル事五逆ニ同シ念佛ヲ謗シテ
J16_0398B19: 墮獄スルノ明文觀念法門ニ在リ又要集ノ上卷ニ出
J16_0398B20: ツ即云稱揚諸佛功德經下卷云其有不信讃歎
J16_0398B21: 稱揚阿彌陀佛名號功德而謗毀者五劫之中
J16_0398B22: 當墮地獄具受衆苦詳ニ信毀ノ益損ヲ明ス事
J16_0398B23: 羣疑論第七及要集下卷ニ見エタリ第三十卷東大寺
J16_0398B24: 説法ノ趣此義ヲ述ラレシトソ
J16_0398B25: 武藏國那珂郡の住人彌次郞入道不註實名は。上人の敎誡
J16_0398B26: をかうふりて。一向專修の行人となりにけり。
J16_0398B27: ●彌次郞入道實名未考寳治二年御方違ノ隨兵ニ彌次郞左衛門尉親盛ト云モノアリ若ハ此人歟
J16_0398B28: ●東鑑ニ那珂左衛門入道道願嘉禎四年二月將軍
J16_0398B29: 賴經上洛ノ時供奉ス建長二年閑院造營小御所ノ北
J16_0398B30: ノ屏三間此入道ウケ給ハルノ事アリ具ニ別部ニ注
J16_0398B31: シヌ若ハ此人カ●此比ノ武士事ノ折ニフレテ在京
J16_0398B32: ノ次テニ上人ニ見參シ敎誡ヲ受タル人多カリキ此
J16_0398B33: 入道道願モ兩度在京ノ中ニ芳旨ヲ承リケルニヤ

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