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J2310 円光大師行状画図翼賛 円智・義山 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J16_0397A01: よくよく御念佛候て。佛の付屬にかなはせ給ふへ
J16_0397A02: し。又六方恒沙の諸佛舌をのへて。三千世界におほ
J16_0397A03: ひて。もはらただ彌陀の名號を唱へて往生すといふ
J16_0397A04: は。これ眞實也と證誠したまふなり。これ又念佛は
J16_0397A05: 彌陀の本願なるがゆへに。六方恒沙の諸佛。これを
J16_0397A06: 證誠し給ふ。餘の行は本願にあらさるがゆへに。六
J16_0397A07: 方恒沙の諸佛。證誠したまはす。これにつけても。
J16_0397A08: よくよく御念佛候て。彌陀の本願。釋迦の付屬。六
J16_0397A09: 方の諸佛の護念をふかくかうふらせたまふへし。彌
J16_0397A10: 陀の本願。釋迦の付屬。六方の諸佛の護念。一一に
J16_0397A11: むなしからす。このゆへに念佛の行は。諸行にすぐ
J16_0397A12: れたるなり。又善導和尚は彌陀の化身なり。淨土の
J16_0397A13: 祖師多しといへとも。ただ偏に善導による。往生の
J16_0397A14: 行多しといへとも。大にわかちて二とし給へり。一
J16_0397A15: には專修。いはゆる念佛なり。二には雜修。いはゆ
J16_0397A16: る一切のもろもろの行なり。上にいふ所の定散等こ
J16_0397A17: れなり。往生禮讃云。若能如上。念念相續畢命爲
J16_0397B18: 期者。十即十生。百即百生已上專修と雜行との得失
J16_0397B19: なり。得といふは往生する事をう。いはく念佛する
J16_0397B20: ものは。十はすなはち十人なから往生し。百はすな
J16_0397B21: はち百人ながら往生すといふこれなり。失といふ
J16_0397B22: は。いはく。往生の益をうしなへるなり。雜行のも
J16_0397B23: のは。百人が中に。まれに一二人往生する事をえ
J16_0397B24: て。そのほかは生ぜず。千人が中に。まれに三五人
J16_0397B25: むまれて。その餘はむまれず。專修のものは。みな
J16_0397B26: むまるる事をうるはなにのゆへぞ。阿彌陀佛の本願
J16_0397B27: に。相應せるがゆへなり。釋迦如來のをしへに。隨
J16_0397B28: 順せるがゆへ也。雜業のものは。むまるる事すくな
J16_0397B29: きはなにのゆへぞ。彌陀の本願にたがへるゆへな
J16_0397B30: り。釋迦のをしへにしたがはざるゆへなり。念佛し
J16_0397B31: て。淨土をもとむるものは。二尊の御心にふかくか
J16_0397B32: なへり。雜修をして。淨土をもとむるものは。二佛
J16_0397B33: の御心にそむけり。善導和尚二行の得失を判ぜる
J16_0397B34: 事。これのみにあらす。觀經の疏と申ふみの中に。

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