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J2310 円光大師行状画図翼賛 円智・義山 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J16_0395A01: に稱我名號といふなり。念佛の外の一切の行は。こ
J16_0395A02: れ彌陀の本願にあらざるがゆへに。たとひ目出たき
J16_0395A03: 行なりといへとも。念佛にはをよばざるなり。大方
J16_0395A04: 其國にむまれんとおもはんものは。その佛のちかひ
J16_0395A05: に隨ふべきなり。されば彌陀の淨土にむまれんとお
J16_0395A06: もはんものは。彌陀の誓願にしたがふべきなり。本
J16_0395A07: 願の念佛と。本願にあらざる餘行と。さらにたくら
J16_0395A08: ふべからず。故に往生極樂のためには。念佛の行に
J16_0395A09: 過たるは候はずと申也。往生にあらざるみちには。
J16_0395A10: 餘行又つかさどるかたあり。しかるに衆生の生死を
J16_0395A11: はなるるみち。佛のをしへさまさまにおほく候へと
J16_0395A12: も。このころの人の生死をはなれ。三界をいづる道
J16_0395A13: は。ただ極樂に往生し候ばかりなり。このむね聖敎
J16_0395A14: の大なることはりなり。次に極樂に往生するに。そ
J16_0395A15: の行やうやうにおほく候へとも。我等が往生せん
J16_0395A16: 事。念佛にあらすば。かなひがたく候なり。そのゆ
J16_0395A17: へは。念佛は佛の本願なるがゆへに。願力にすがり
J16_0395B18: て往生する事はやすし。されは詮ずるところ。極樂
J16_0395B19: にあらすば。生死をはなるへからず。念佛にあらず
J16_0395B20: は。極樂へむまるべからざるものなり。ふかく此旨
J16_0395B21: を信せさせ給て。一すぢに極樂をねがひ。一すぢに
J16_0395B22: 念佛して。此度必生死をはなれんとおぼしめすへき
J16_0395B23: なり。又一一の願のをはりに。もししからずは。正
J16_0395B24: 覺をとらしとちかひたまへり。しかるに阿彌陀佛。
J16_0395B25: ほとけになり給てよりごのかた。すてに十劫をへた
J16_0395B26: まへり。まさにしるべし誓願むなしからず。しかれ
J16_0395B27: は衆生の稱念するもの。一人もむなしからす。往生
J16_0395B28: する事をう。もししからすば。たれか佛になり給へ
J16_0395B29: る事を信すへき。三寳滅盡の時なりといへとも。一
J16_0395B30: 念すれはなを往生す。五逆深重の人なりといへと
J16_0395B31: も。十念すれば往生す。何况や三寳の世に生れて。
J16_0395B32: 五逆をつくらざる我等。彌陀の名號を唱へんに。往
J16_0395B33: 生うたがふべからず。今此願にあへる事は。實にこ
J16_0395B34: れおぼろけの縁にあらず。よくよくよろこびおぼし

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