浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J16_0376A01: | 人も候。前業のがれがたくて。太刀かたなにて。命 |
J16_0376A02: | を失ひ。火にやけ。水におぼれて。命をほろぼすた |
J16_0376A03: | ぐひ多候へば。左樣にてしに候とも。日比念佛申 |
J16_0376A04: | て。極樂へまゐる心だにも候人ならば。息のたえん |
J16_0376A05: | 時に。彌陀觀音勢至來て。迎へ給べしと。信じ思食 |
J16_0376A06: | へきにて候なり。往生要集にも時處諸縁を論せず。 |
J16_0376A07: | 臨終に初て往生をもとめねかふに。その便宜をえた |
J16_0376A08: | る事。念佛にはしかずと候へば。たのもしく候。 |
J16_0376A09: | ●小阿彌陀經トハ無量壽經ノ異譯ニ大阿彌陀經ア |
J16_0376A10: | リ又無量壽經兩卷ナルヲ大經トモ云是等ニ對シテ |
J16_0376A11: | 此經ノ只四紙ナルヲ小トハイヘルナリ天台嘉祥 |
J16_0376A12: | 同シク大本小本トイヒ吾宗ノ諸祖倶ニ大經小經ト |
J16_0376A13: | 呼レタリ●イタツラニ候ヌヘカラン等トハ善知識 |
J16_0376A14: | ニ向ハデ徒ラニ臨終セハヤト思食セト申ニテハ |
J16_0376A15: | 候ハストナリ●先德ノヲシヘハ善導ノ臨終要訣觀 |
J16_0376A16: | 念法門惠心ノ往生要集中末ニ其行儀ヲ示給ヘリ●往 |
J16_0376A17: | 生要集ハ下卷ノ本ニ見エタリ錄ニ此條ノ終ニ此ヨ |
J16_0376B18: | シヲヨミ申サセ給フヘク候八ツノ事記シテマイラ |
J16_0376B19: | セ候是ハ後ニ御尋候御返事ニテ候トアリテサテ次 |
J16_0376B20: | 下ノ二條ヲ擧タリ |
J16_0376B21: | 一所作おほくあてがひて。かかんよりは。すくなく |
J16_0376B22: | 申さん。一念もむまるなればと仰候事。實にさも |
J16_0376B23: | 候なん。但し禮讃の中には。十聲一聲定得往生。 |
J16_0376B24: | 乃至一念無有疑心と釋せられて候へども。疏の文 |
J16_0376B25: | には。念念不捨者。是名正定之業と候へば。十聲 |
J16_0376B26: | 一聲にむまると信じて。念念にわするる事なく。 |
J16_0376B27: | となふべきにて候。又彌陀名號相續念とも釋せら |
J16_0376B28: | れて候。さればあひついで念ずべきにて候。一食 |
J16_0376B29: | の間に。三度ばかり思ひ出んは。よき相續にて候。 |
J16_0376B30: | 常にだに思食出させ給候はは。十萬六萬申させ給 |
J16_0376B31: | 候はずとも。相續にて候ぬべけれども。人の心は。 |
J16_0376B32: | 當時見る事。きく事に。うつるものにて候へば。 |
J16_0376B33: | なにとなく。御まぎれのうちには。思食いでん事 |
J16_0376B34: | かたく候ぬべく候。御所作おほくあてて。つねに |