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J2310 円光大師行状画図翼賛 円智・義山 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J16_0376A01: 人も候。前業のがれがたくて。太刀かたなにて。命
J16_0376A02: を失ひ。火にやけ。水におぼれて。命をほろぼすた
J16_0376A03: ぐひ多候へば。左樣にてしに候とも。日比念佛申
J16_0376A04: て。極樂へまゐる心だにも候人ならば。息のたえん
J16_0376A05: 時に。彌陀觀音勢至來て。迎へ給べしと。信じ思食
J16_0376A06: へきにて候なり。往生要集にも時處諸縁を論せず。
J16_0376A07: 臨終に初て往生をもとめねかふに。その便宜をえた
J16_0376A08: る事。念佛にはしかずと候へば。たのもしく候。
J16_0376A09: ●小阿彌陀經トハ無量壽經ノ異譯ニ大阿彌陀經ア
J16_0376A10: リ又無量壽經兩卷ナルヲ大經トモ云是等ニ對シテ
J16_0376A11: 此經ノ只四紙ナルヲ小トハイヘルナリ天台嘉祥
J16_0376A12: 同シク大本小本トイヒ吾宗ノ諸祖倶ニ大經小經ト
J16_0376A13: 呼レタリ●イタツラニ候ヌヘカラン等トハ善知識
J16_0376A14: ニ向ハデ徒ラニ臨終セハヤト思食セト申ニテハ
J16_0376A15: 候ハストナリ●先德ノヲシヘハ善導ノ臨終要訣觀
J16_0376A16: 念法門惠心ノ往生要集中末ニ其行儀ヲ示給ヘリ●往
J16_0376A17: 生要集ハ下卷ノ本ニ見エタリ錄ニ此條ノ終ニ此ヨ
J16_0376B18: シヲヨミ申サセ給フヘク候八ツノ事記シテマイラ
J16_0376B19: セ候是ハ後ニ御尋候御返事ニテ候トアリテサテ次
J16_0376B20: 下ノ二條ヲ擧タリ
J16_0376B21: 一所作おほくあてがひて。かかんよりは。すくなく
J16_0376B22: 申さん。一念もむまるなればと仰候事。實にさも
J16_0376B23: 候なん。但し禮讃の中には。十聲一聲定得往生。
J16_0376B24: 乃至一念無有疑心と釋せられて候へども。疏の文
J16_0376B25: には。念念不捨者。是名正定之業と候へば。十聲
J16_0376B26: 一聲にむまると信じて。念念にわするる事なく。
J16_0376B27: となふべきにて候。又彌陀名號相續念とも釋せら
J16_0376B28: れて候。さればあひついで念ずべきにて候。一食
J16_0376B29: の間に。三度ばかり思ひ出んは。よき相續にて候。
J16_0376B30: 常にだに思食出させ給候はは。十萬六萬申させ給
J16_0376B31: 候はずとも。相續にて候ぬべけれども。人の心は。
J16_0376B32: 當時見る事。きく事に。うつるものにて候へば。
J16_0376B33: なにとなく。御まぎれのうちには。思食いでん事
J16_0376B34: かたく候ぬべく候。御所作おほくあてて。つねに

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