浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J16_0375A01: | モ正念ニナルト云モ其意ナリ●カミスヂキルガ程 |
J16_0375A02: | トハ行者見已爲佛作禮未擧頭頃即得往生 |
J16_0375A03: | 見已歡喜即便命終ナドアレハ觀經正念ヲ得テ往生ス |
J16_0375A04: | ル其間迅速ナレハ遲鈍ノ凡智ハ見定ムヘカラスト |
J16_0375A05: | ナリ又死苦狂亂スレトモ心中正念ナルアリ身相安 |
J16_0375A06: | 靜ナレトモ内心顚倒スルアテ狂亂ト顚倒トマギル |
J16_0375A07: | ル事アリ第四十七卷善惠房ノ傳ニ具ナリ●三種 |
J16_0375A08: | ノ愛心ハ臨終ノトキ境界愛トテ妻子珍寳等ニ愛著 |
J16_0375A09: | 起リ自體愛トテ我身虚無ニ歸シテオノレナク成ン |
J16_0375A10: | カト此身ヲ惜ム心ノ起ル當生愛トテ善惡ノ業ニ |
J16_0375A11: | 引レテ當來ニ生レントスル處ノ相ガ見エ來ルヲ喜 |
J16_0375A12: | ヒテソコニ愛著起リテイサ往ント思フ心ノ生スル |
J16_0375A13: | ナリ是ヲ三種ノ愛心トハ云ナリ具ニハ唯識等ノ論 |
J16_0375A14: | ニ見エタリ●諸邪業繫無能礙者トハ定善義ニ增上 |
J16_0375A15: | 縁ヲ釋スルノ文ナリ |
J16_0375A16: | 又後世者とおぼしき人の申げに候は。まづ正念に住 |
J16_0375A17: | して。念佛申さん時に。佛來迎したまふべしと。申 |
J16_0375B18: | けに候へとも。小阿彌陀經には。與諸聖衆。現在其 |
J16_0375B19: | 前。是人終時。心不顚倒。即得往生阿彌陀佛極樂國 |
J16_0375B20: | 土と候へば。人の命をはらんずるとき。阿彌陀ほと |
J16_0375B21: | け聖衆とともに。目の前に來給たらんを。まづ見ま |
J16_0375B22: | いらせて後に。心は顚倒せずして。極樂にむまるべ |
J16_0375B23: | しとこそ心得て候へ。さればかろき病をせばやと。 |
J16_0375B24: | いのらせ給はんいとまにて。今一遍も病なき時。念 |
J16_0375B25: | 佛を申て。臨終には阿彌陀ほとけの來迎に預て。三 |
J16_0375B26: | 種の愛心をのぞき正念になされまいらせて。極樂に |
J16_0375B27: | 生れんと思食へく候。さればとて。いたづらに候ぬ |
J16_0375B28: | べからん。善知識にもむかはで。をはらんと思食べ |
J16_0375B29: | きにては候はず。先德達のをしへにも。臨終の時 |
J16_0375B30: | に。阿彌陀佛を西の壁に安置しまいらせて。病者そ |
J16_0375B31: | の前に西向に臥て。善知識に。念佛をすすめられよ |
J16_0375B32: | とこそ候へ。それこそあらまほしき事にて候へ。但 |
J16_0375B33: | 人の死の縁は。かねて思ふにもかなひ候はず。俄に |
J16_0375B34: | 大路にておはる事も候。又大小便利の所にてしぬる |