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J2310 円光大師行状画図翼賛 円智・義山 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J16_0372A01: へ。そのゆへは。無始よりこのかた。六趣にめく
J16_0372A02: りし時も。形はかはれども。心はかはらすして。色
J16_0372A03: 色さまさまに。つくりならひて候へは。今もうゐ
J16_0372A04: うゐしからず。やすくはつくられ候へ。念佛申て
J16_0372A05: 往生せばやと思ふ事は。此度はじめて。わづかに
J16_0372A06: 聞得たる事にて候へは。きとは信ぜられ候はぬな
J16_0372A07: り。そのうへ。人の心は頓機漸機とて。ふたしな
J16_0372A08: に候なり。頓機は聞てやがてさとる心にて候。漸
J16_0372A09: 機はやうやうさとる心にて候なり。ものまうてな
J16_0372A10: どをし候に。足はやき人は。一時にまいりつく所へ。
J16_0372A11: 足をそきものは。日くらしにもかなはぬ樣には候
J16_0372A12: へども。まいる心だにも候へは。遂にはとげ候樣
J16_0372A13: にねがふ御心だにわたらせ給候はば。年月をかさ
J16_0372A14: ねても。御信心もふかくならせおはしますべきに
J16_0372A15: て候。
J16_0372A16: ●經ニモトカレテ候トハ平等覺經ナリ●敵ノ城ナ
J16_0372A17: トニコメラレテ等トハ此下觀佛經六喩ノ中ニ如
J16_0372B18: 力士數犯王法幽閇囹圄逃到海邊解髻
J16_0372B19: 明珠持雇船師到於彼岸安穩無懼ト云ノ意
J16_0372B20: ナルヘシ●カラクハ辛ノ字ナリ●補注云文句云籠
J16_0372B21: 樊如竹之籠也莊子音義云樊藩也所以籠雉也又
J16_0372B22: 藩籬之間也南史云楊休之不樂煩職曰此官眞是
J16_0372B23: 樊籠●利劒ハ般舟讚ニ見エ要船ハ觀佛經ニ出タリ
J16_0372B24: ●セメニハ強テナリ源氏諸抄盛衰記ニ責ノ字ナリ隨分
J16_0372B25: ニツトメテモトナリイヨタツハ豎ノ字ナリ●ノサ
J16_0372B26: トハノドサマナト云意ナルベシ宥ノ字穩ノ字ヲ書
J16_0372B27: ベキニヤ或ハ萬葉ニ神之渡者吹風母和者不吹立
J16_0372B28: 浪母トアリ又坂東邊ノ俗事ニ疎略ナルヲノサトイ
J16_0372B29: ヘレハ丁寧ナラスシテ物ヲユルカセニスル義ナル
J16_0372B30: ベシ●キトハトハ急ニハ信オコラヌトナリ第四卷
J16_0372B31: ニ注シヌ
J16_0372B32: ●囹ハ領也説文曰獄名月令疏曰牢也圄ハ禦也左傳宣久四年曰圄伯嬴於潦陽而殺之
J16_0372B33: 一日比念佛申せども。臨終に善知識にあはずは往生

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