ウィンドウを閉じる

J2310 円光大師行状画図翼賛 円智・義山 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J16_0369A01: 亂甚多豈得成就●心念口稱ノ分別往生要集中本
J16_0369A02: 十因選擇等ニ諸文ヲ引リ名句文身ハ聲ヲ本體トス
J16_0369A03: ル事性相ノ常談ニテ諸法ノ名字經論ノ文句ナドミ
J16_0369A04: ナ聲ヲ本體トハ定メラルサレハ三業ノ中ノ口業
J16_0369A05: ヲハ新譯ニハ語業ト改タリ十因等言フ心ハ語聲ニ出
J16_0369A06: スヲ口業ト云ヘハナリ善導ノ御釋ニモ稱我名號ト
J16_0369A07: アレハ本願ノ念佛ハ稱名ナリ稱名念佛ハ正シク聲
J16_0369A08: ヲ本體トスル也トソサレハ觀經ニハ令聲不絶具足
J16_0369A09: 十念稱南無阿彌陀佛ト説給ヘルナリ●祕藏記云蓮
J16_0369A10: 華念誦者誦音聞於自耳金剛念誦者脣齒合小動
J16_0369A11: 舌端松風論云蓮華念誦ハ誦呪ノ音若ハ高クモア
J16_0369A12: レ若ハ下クモアレ自ノ耳ニ聞ユル程ナリ金剛念誦
J16_0369A13: ハ五處三内合シテ誦スレトモ其音耳ニ聞エザル程
J16_0369A14: ナリト云云今按スルニ耳ニ聞ユルヲ聞エザルニ對シ
J16_0369A15: テ且高聲ニ屬スルナルヘシ
J16_0369A16: 一御無言目出たく候。ただし無言ならで申念佛は。功
J16_0369A17: 德すくなしと思食なばあしく候。念佛をば金にた
J16_0369B18: とへたる事にて候。金は火にやくにもいろまさり。
J16_0369B19: 水にいるるにも損ぜす候。かやうに念佛は妄念の
J16_0369B20: おこる時申候へどもけがれず。ものを申まずるに
J16_0369B21: もまぎれ候はず。そのよしを御心えながら。御念
J16_0369B22: 佛の程は。こと事まぜずして。いますこし念佛の
J16_0369B23: かずをそへんと。おぼしめさんは。さにて候。もし
J16_0369B24: 思食わすれて。ふと物など仰候て。あなあさまし。
J16_0369B25: いまはこの念佛。むなしくなりぬと。思食す御事
J16_0369B26: は。ゆめゆめ候まじく候。いかやうにて申候とも。
J16_0369B27: 往生の業にて候べく候。
J16_0369B28: ●觀佛三昧經ニ六種ノ喩アル其隨一ニテ念佛ヲハ
J16_0369B29: 眞金ニ喩ヘラル近クハ往生要集下末ニ見エタリ●コ
J16_0369B30: ト事マセストハ錄ニ異事薄雲ニコト事ニイヒマキ
J16_0369B31: ラハシ給フ抄ニ異事也●念佛ノカスヲソヘントオ
J16_0369B32: ホシメサンハサニテ候トハ餘ノ世語ヲタチテ無言
J16_0369B33: ナルハ念佛ノ數多カラントナラハイカニモサヤウ
J16_0369B34: ニモスヘキニテ候ナリトソ

ウィンドウを閉じる